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ロックミュージシャンの内田裕也さん(79)が亡くなった。妻で俳優の樹木希林さんが昨年9月に亡くなってから半年。40年以上続く別居生活、逮捕、東京都知事選への出馬、東日本大震災での被災地支援など、音楽活動以外でも注目を集め続けてきた波乱の人生に幕を閉じた。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「平成の終わりに、昭和から暴れてきた人たちが去ってしまった」と寂しさをにじませる。
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半年前に樹木希林さんが亡くなったことが報じられたときに、昔の裕也さんの映像がいっぱい出てきて、僕もネットで探して裕也さんの若いころのステージを見てみたんですよ。そしたら、かっこいいんですよね。やっぱり50年以上前からロックをやっている方だし、内田裕也ってかっこいんだなって改めて思いました。
逮捕も1回や2回じゃなかったし、夫婦としては大変だったろうなと思います。いまの時代に同じことをしていたら……って考えると、華々しい時代の芸能界を生きてきた方だったんだなと改めて感じます。
希林さんとは長年、別居してらっしゃったという話だけど、妻という心の支えが無くなった寂しさがあったのかもしれないですよね。男って結構、弱いところがあるから。
僕の実家は逆に父が52歳で逝っちゃって、当時40代後半だった母はまだ健在ですが、男が先だと女の人は長生きすることが多い気がします。3人兄弟で一番下の僕が当時21歳だったので、子どもはみんな成人してはいたんですが、なかなかのことだったんだろうと思うし。女性が生き残ったほうが強いんだなって身にしみてわかりますね。
裕也さんとはバラエティー番組で何度かご一緒させてもらったことがありますけど、裕也さんがスタジオに入ってくると空気がピリつくんですよね。この人を怒らせたら怖えーぞ!っていう感じ。僕らは怒られたこともないし、番組でお会いしたときも「おう!」と優しくしてもらっていましたけど、その緊張感が心地よくて、特別な人という感じが個人的に好きだったんですよ。