昨年はチームが最下位に低迷。怒りの矛先は阪神の首脳陣、選手たちに向けられ、試合中のミスや敗戦後に手厳しいヤジが飛ぶことが珍しくなかった。チームを思うからこその愛情表現かもしれない。

 ただFAで退団した選手へのブーイングには賛否両論ある。丸が巨人に移籍した際、「試合中はブーイングを覚悟しておけ」と怒りの声を上げる広島ファンがいる一方で、「丸が選択した野球人生。これまで広島に貢献してくれたんだからブーイングはやめよう」と自重を促す声も。

 球場には多くの子供たちも観戦に来る。広島や阪神の熱狂的な応援が好きな子供もいるだろう。ブーイングも文化かもしれないが、子供たちはどう思うだろうか。ファンの品格を考えた時に見つめ直してもよいかもしれない。(春日哲也)