■日本ハム
アンディ・グリーン
大外れのない印象の平成の日本ハム助っ人陣たちだが、2007年に来日したグリーンは期待を裏切った男だった。前評判は「内外野を守れる中距離打者」。メジャーでの実績はそれほどなかったが、3Aでは打率.343、19本塁打の記録を残すなど、確かな実力を持っているはずだった。そしてFA移籍した小笠原道大に代わる正三塁手として期待されたが、打撃不振に守備でも粗さを見せて低迷し、ほどなく腰痛を発症して2軍降格。そのまま再昇格することなくシーズン終了となり、出場18試合で打率.197、0本塁打、3打点という成績で退団した。帰国後も目立った活躍はできなかったが、現役引退後は指導者として実績を積み、2016年からパドレスの監督を務めている。
■オリックス
ユニエスキー・ベタンコート
“メジャー80発男”ベタンコートへの期待は大きかった。メジャー通算打率.261、80本塁打、457打点という文句なしの実績でオリックスに入団したが、開幕直後から凡退続きで12試合に出場して打率.106と低迷。4月11日に登録を抹消された後、2軍再調整を経て5月6日に1軍再昇格を果たしたが、同17日に再び登録抹消。その後は練習にも姿を現さないことも多く、「右足親指滑液包炎」と診断されると、「かかりつけの医師の診察を受けたい」との希望で帰国。7月に両足外反母趾の手術を受けることを発表し、そのまま契約解除となった。結局、日本では出場18試合で、打率.141、0本塁打、4打点と、自身の能力を全く発揮できず。推定年俸1億円に見合う活躍を見せられずに、ファンの期待を大きく裏切った。
■ロッテ
ジャック&スパイク
1996年、ロッテに同時入団したのが、ジャックとスパイクの助っ人コンビだった。ともに当時の広岡達朗GMが「シュアな打撃は日本向き」という理由で獲得を決めたというが、蓋を開けてみればその評価に相反し、変化球に全くタイミングが会わずに凡退続き。ジャックは19試合で打率.119、0本塁打、4打点で、スパイクは30試合で打率.200、1本塁打、11打点という成績で2軍落ちし、そのまま退団。“ダメ助っ人コンビ”としてチームの下位低迷の大きな原因となった。ともにメジャーでの実績はあったが、来日時にジャックが35歳、スパイクが36歳という年齢で選手としてのピークはとうに過ぎており、前年に打率.306をマークしたフランコに代わる助っ人だったという意味でも、ファンの不満は大いに溜まった。