再び会ったのは約1カ月後。このとき初めて彼が奥さんとの現時点での関係を話してくれたのだ。

「よくよく聞いてみると彼も奥さんとのコミュニケーションや子作りのことで悩んでいたんです。それでも奥さんのために自分の人生を半ばあきらめていて、境遇や心情がびっくりするぐらい私と似ていたんです」

 この話を聞いてから、今のような宙ぶらりんの関係ではなく、彼との将来を真剣に考えるようになった。

「まずは夫との関係にきちんとケリをつけなければいけないと思い、離婚を切り出しました。想像していたとはいえ、すんなりとはいきませんでしたね。それでも、時間をかけて今までの自分の気持ちと将来のことを話し、最後は納得してもらえました。そして、次に彼に会ったときに、『夫と離婚し、これからの人生をあなたと歩きたい』という自分の気持ちを正直に伝えたんです」

 しかし、お互い離婚が成立するまでは会わないことにした。

暮らしとモノ班 for promotion
2024年この本が読みたい!「本屋大賞」「芥川賞」「直木賞」
次のページ
出会って半年後、公開プロポーズ…