ここまでグループリーグ2試合で出場のない乾貴士(写真:getty Images)
ここまでグループリーグ2試合で出場のない乾貴士(写真:getty Images)

 森保一監督が率いるサッカー日本代表はアジアカップでトルクメニスタン、オマーンに苦しみながらも2連勝。すでにグループリーグ突破を決めているが、森保監督は前日記者会見で「ウズベキスタン戦はグループリーグ1位をかけて戦う」と語った。

 大幅にメンバーを入れ替えて臨むことが予想されるが、ウズベキスタンを相手とした見所を3つに分けて解説する。

1.タイトなブロックを破れるか

 守備を固めた相手や引いた相手をどう崩すかはここまでの2試合でもテーマになった。トルクメニスタンは5バック、オマーンはライン高めの4バックという違いがあり、オマーン戦は後半に攻撃の幅を使って相手を揺さぶり、オマーン戦はセンターバックとサイドバックの距離が開きがちなところを、縦や斜めのパスで裏を狙う形が前半にははまっていた。

 しかし、名将クーペル監督が率いるウズベキスタンはこれまでの2チームよりさらにタイトで組織のスライドも早く、局面の対人戦も強い。そうした相手に対していかにボールを動かしながら、中にしろサイドにしろ突いていけるかは強豪との対戦が続く決勝トーナメントにも大きく関わるポイントだ。

 ウズベキスタンも大幅にスタメンを変更すると見られるが、そうした組織としてのタイトさと局面の強さは変わらないはず。日本は前日会見に出席した青山敏弘と初戦に出なかった遠藤航のボランチでコンビを組む可能性が高い。

 森保監督が「試合の中で対戦相手との兼ね合いですり合わせることを選手にやって欲しい」と語るように、事前の情報はあっても実際にスタートして相手を見ながら中央を突き崩すのか、幅を取るのか、裏を狙うのかというイメージを共有して組み立てられるか、そして質と精度が問われてくる。

 特にウズベキスタンのセンターバックとボランチの間はかなりタイトで、普通に中央からシンプルに着き崩すのはかなり困難だ。日本は前線に大迫勇也を欠く状況だけに、シンプルなポストプレーを起点とした攻撃は難しい。しかしながら、初戦のトルクメニスタンと違い4バックのウズベキスタンに対しては左右からのカットインが有効になるかもしれない。また2列目からの飛び出しも活用してゴール前に鋭さを出して行きたい。

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2つ目のポイントは?