
2019年Jリーグ開幕カードが11日に決定。セレッソ大阪は2月22日にヴィッセル神戸とJ1開幕戦を本拠地・ヤンマースタジアム長居で戦うことになった。2018年シーズン末はアカデミー出身の山口蛍や杉本健勇、山村和也が次々と移籍。クラブの先行きが懸念される状況になった。
2018年までの2シーズンはご存じの通り、クラブレジェンドの尹晶煥監督が指揮を執った。その1年目だった2017年は、J1復帰初年度ながらいきなり3位に躍進。ACL出場権を獲得すると同時に、ルヴァンカップと天皇杯の2冠を達成した。1995年のJリーグ参入以来、長くタイトルを追い求めてきたクラブにとって、悲願達成のシーズンとなった。ところが、2018年はJ1こそ7位に滑り込んだものの、ACLはグループステージで早々と敗退。天皇杯はベスト16、ルヴァンカップも8強で敗れてしまった。
「オフが短い状態でいきなりシーズンに突入し、ACLとJリーグの過密日程を強いられたのが厳しかった。ワールドカップ中断明けの夏場に勝てなかったのも苦しかった」と尹監督は振り返っていたが、1年目の大成功を考えたら指揮官の続投は当然のはず。しかしクラブはシーズン終盤の早い段階で韓国人指揮官の退任を決断。東京ヴェルディを2年間率いてJ1昇格プレーオフ連続出場へと導いたミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の招聘に踏み切ったのだ。
「尹監督は就任直後に朝6時からの早朝トレーニングを含む3部練習を行うなど、厳しい指導で有名でした。しかし、アカデミー出身選手の多いセレッソは『華麗で楽しいサッカー』を好む傾向が強く、尹監督の鬼軍曹的なやり方を嫌う選手も少なくなかった。結果は出ていたものの、1年目から不穏な空気が漂っていたのです」とあるJリーグ関係者は語る。
ただ、一番の火種となったのは、尹監督とセレッソの看板・柿谷曜一朗の関係がギクシャクしてしまったことだと囁かれている。