「大迫、半端ないって」
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2018年の流行語大賞トップテンにも選ばれたフレーズである。これは昨年のサッカーワールドカップ・ロシア大会で日本がコロンビアに勝利したときの立役者、大迫勇也選手に送られた賛辞だった。
もっとも、このフレーズが生まれたのはワールドカップの時ではない。今から10年前の話である。2009年の全国高校サッカー選手権大会準々決勝。鹿児島城西高校(鹿児島)対滝川第二高校(兵庫)の試合終了後、鹿児島城西の大迫選手がシュートを決めたことについて、敗れた滝川第二の選手が思わず口にしたセリフである。大迫選手のあまりにも鮮やかなテクニックが信じられなかったからだ。
多くのJリーガー、ワールドカップ日本代表を生んだ全国高校サッカー選手権大会。平成の30年間(平成期に準決勝、決勝が行われた1988年度から2017年度)で、最強の高校はどこだろうか。優勝に4点、準優勝に3点、ベスト4の2校には2点をつけて集計してみた。
1位国見高校(長崎)は、通算23回出場6回優勝を誇る。2006年度まで21年連続で出場していた。同校の指揮をとったのは小嶺忠敏氏で、高校サッカー界では名将の名をほしいままにした。国見が全国制覇したときのOBには、大久保嘉人、三浦淳宏(現・淳寛)、平山相太など日本代表経験者がいる。小嶺氏は国見高校校長までつとめた。だが2010年度を最後に、その後全国大会に出場していない。2018年度の今大会、長崎からは長崎総合科学大学附属高校が3年連続6回目の出場をしている。同校を率いるのが、国見を定年退職した小嶺氏だ。
2位市立船橋高校(千葉)も今大会には出場していない。通算21回出場5回優勝の成績は、公立高校としてはトップクラスだ。優勝はすべて平成期に果たしている(1994、1996、1999、2002、2011年度)。OBの元日本代表・北嶋秀朗は、1994、1996年度の優勝チームのメンバー。1996年度の決勝では中村俊輔がいた桐光学園高校を破っている。北嶋は高校選手権大会通算16得点をあげたが、これは当時の通算最多得点数だった。