ツイッターのアカウント開設が早かった敬和学園大は、映像製作にも力を入れている(写真/敬和学園大提供)
ツイッターのアカウント開設が早かった敬和学園大は、映像製作にも力を入れている(写真/敬和学園大提供)

 就職教育、入試など多岐にわたる分野をランキングで分析する「大学ランキング2022」(朝日新聞出版)によれば、近大ツイッターの総ツイート数は6万件以上で、2位の東亜大学を大きく引き離してトップだ。

“近大マグロ”で知られるだけあって、「マグロネタは受けがいいですね」と言うのは、ツイッターの“中の人”、広報室の小林絵美さん。「おはようございマグロ」と投稿すると、「おはようございマグロ」と返すフォロワーもいる。

 コロナ禍においては、昨年5月、マスク生活を少しでも楽しんでもらいたいと、超絶リアルなマグロのマスクカバーを紹介。ペーパークラフトのPDFを無料公開したところ、「ついに泳ぎ出した事例」など、ツイッターに装着例がいくつも公開された。その一方で、同大医学部教授によるコロナ感染症対策講座をユーチューブで流す。

「面白さと真面目さの両輪でやっています。内容によっては賛否両論ありますが、見てもらってなんぼ。積極的な情報発信が、近大を受験しようという入り口になっていると考えています」(村尾さん)

 近大のようにキャッチーなテーマで自己発信できる大学は、決して多くない。中高生や保護者のハートをつかむために大学側がアピールに必死になるのは、今も昔も同じだ。かつてはパンフレットやオープンキャンパスが主流だったが、いまはSNSの影響力が大きい。しかし、“炎上”を恐れたり四角四面に考えたり、発信に躊躇した大学も多かったと思われる。

■雪の影響も速やかに

 日本版ツイッターがサービスを開始したのは2008年4月。それより早い07年から公式ツイッターのアカウントを開設していたのが、敬和学園大学だ。

「もともと当大学人文学部国際文化学科の一戸(いちのへ)信哉教授が授業の中でツイッターを使っていました。学生も全員がアカウントを取り、下地ができ上がっていたので、一戸教授の授業用のアカウントを、大学の公式アカウントへ切り替えたのです」(広報入試課の小端康弘さん)

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