Stray Kids(撮影:田中聖太郎)
Stray Kids(撮影:田中聖太郎)

ハン:新年を迎え、想いを新たにし、チームワークを深めるために集まったこと自体がすてきなことだと思いました。僕たちは最初は練習生同士で、そこからひとつのグループになって、一緒に苦難を乗り越えてきた間柄。同じ夢に向かって突き進んでいる家族のような関係性だからこそ、自然と集まるんだなと思います。プライベートで集まる時は、最近聴いている音楽の話とか他愛もない話をしていて、直接曲作りに結びつくわけではないけれど、その時間を経験することで幸せな気持ちになって、その感情が積もり積もって良い曲が生まれる。僕はStray Kidsの一員になれて本当に光栄です。

■けんかで絆が深まる

バンチャン:元日に改めてメンバーからエネルギーをもらいました。末っ子(アイエン)が「去年は本当にお疲れさま」とか「今年も元気で頑張ろう」と言葉をかけてくれて、自然とみんなで頑張ろうという気持ちになれました。

スンミン:僕たちは言いたいことはその場で言うので、けんかをすることも多いんです。でも、それによって関係性が深まります。

リノ:結成当初からけんかは多かったです。でもそれは、みんなが同じ目標を持って突き進んでいるからこそ。本音をぶつけ合うことで仲が良くなり、仲間というより家族のような関係性になりました。

フィリックス:お互いの話を聞くときに、深い部分まで話し合うことで理解を深めています。リノさんが言ったように、同じ目標を持ったメンバーが努力している姿を見ると、自分も頑張ろうと思える。ただ、普段は宿舎にいる時も仕事中もふざけ合っていることが多いですね(笑)。

ハン:メンバーそれぞれに得意な分野があって、それが全員違う。例えば誰かが成長していると感じたら、自分もそのメンバーのように成長したいと思い、努力する。そうやって尊敬し合い、刺激し合っています。

――グループ内にルールはあるのだろうか。

バンチャン:ルールがないのがルールです。自由にやりたいようにやるのがStray Kidsらしさだと思います。

チャンビン:そのためにはお互いを信頼することが大切。信頼=ルールです。

フィリックス:そうですね。ルールだという自覚はないけれど、自然と率直に何でも話します。親しいからこそそれができるんだと思います。

ハン:ひとつ明確なルールがあるとしたら、自分が食べたものは自分で片付けることかな(笑)。

(ライター・小松香里)

AERA 2023年2月27日号