たとえば、シトシンにつく水素がメチル基に代わる「DNAのメチル化」という変化は、遺伝子発現パターンを調節する。このDNAメチル化には、外部の環境因子の働きかけが関係し、結果的に老化を引き起こしているということがわかってきているという。

「メチル化を防ぐには、適切な『運動』や『食事』、睡眠やストレス対策などを含む『精神』、自身の腸内環境から光や水、大気、汚染までを含む『環境』の四つの要素が関わっています。この研究が進めば、いずれは健康寿命=最大寿命になり、若いときと同じクオリティーで生活できるようになるかもしれません」

(編集部・小長光哲郎、ライター・羽根田真智)

AERA 2022年1月17日号より抜粋

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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