※写真はイメージです(※GettyImages)
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 積み立てるなら、おすすめは利益が非課税になる「NISA」だ。投資信託を始めるなら、少しでも得な買い方を覚えておきたい。AERA 2021年11月22日号は、非課税枠を増やす方法を伝授する。

【画像】「お得な非課税投資枠」を増やす作戦はコレだ!

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 いざ冬のボーナス片手に出陣。買い方について、三菱UFJ国際投信の佐藤尚慶さんにアドバイスしてもらおう。

「初心者は特に、一括でお金を入れるのではなく積み立て購入をすすめます。そしてせっかくなら、国のお得な非課税投資制度を活用しましょう」

 最も手軽なのは、金融庁のつみたてNISAである。どうお得なのか。前述の通り、米国株投信に毎月1万円ずつ積み立てていたら直近20年では240万円が946万円になっていた。このうち利益は706万円。本来なら706万円から20.315%の税金=143万円が引かれるが、利益が非課税だと、まるまる706万円の利益が手元に残る。つみたてNISAは年間40万円、1カ月約3万3千円まで投信を積み立てられる。積立期間は2042年まで。そして利益が非課税になる期間も買った年からそれぞれ20年だ。

 現在のNISA制度には、今説明したつみたてNISAに加え、投信や個別株、ETF(上場投信)も買える「一般NISA」がある。非課税投資枠は年120万円。こちらの非課税期間は買った年から5年間。一般NISAは2023年12月に買い付け期間が終了する。

■NISA乗り換え可能

「ETFの『MAXIS米国株式』や『MAXIS全世界株式(オール・カントリー)』を一般NISAで買う人も増えました。信託報酬はいずれも0.0858%(税込み/別途ファンドの品貸料が必要)で、分配金を受け取りたい人に人気です。もちろん一般NISAで通常の投信も積み立てられます」

 2024年1月からは、一般NISAを2階建ての構造に改良した「新NISA」が始まる。買い付け金額は年122万円まで。非課税期間は一般NISAと同じく最長5年間。新NISAの終了は2028年12月だ。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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