逆に言えば、ダイエットがうまくいかないからと言って自分を責めたり、嫌いな運動を無理やり続けることは、まったくの逆効果ということだ。

「焦らず続けていけば脳の中で必ず変化が起きます。一度“太らない脳”を獲得できれば、それは一生モノです」

(フードジャーナリスト・浅野陽子、編集部・中島晶子、藤井直樹)

●脳に効く食べ物&習慣

毎日玄米を食べる
玄米に含まれるγ‐オリザノールが動物性脂肪に対する欲求を緩和する

和食ならたくあんをプラス
歯ごたえのあるたくあんでセロトニンを分泌させる

1日1杯、出汁を飲む
出汁に使われるかつお節はセロトニンの材料となるトリプトファンを含む。脂肪に対する欲求を修正、味覚をリセット

昆布茶を毎日飲む
旨味成分グルタミン酸が脳内でドーパミンに近い働きをし、濃い味付けを好む味覚をリセット

緑茶とコーヒーを混ぜて食前に飲む
緑茶のテアニンが過食予防、コーヒーのクロロゲン酸が血糖値アップを抑制

食事の20分前にレモン水を飲む
満腹中枢が刺激され少量でも脳が満足。炭酸水でも

朝食にバナナヨーグルト
バナナはドーパミンを増やすビタミンB群が豊富。ヨーグルトはセロトニンを増やす効果あり

たらこや牛肉を食べる
たらこや牛肉に含まれる亜鉛がドーパミンやセロトニンを合成、細胞の生まれ変わりを助け味覚もリセット

疲れたときは鶏むね肉
鶏むね肉に含まれるイミダペプチドが疲労を回復。疲れたときに甘いものが食べたくなる欲求を抑える

甘いもの欲求には冷凍ブルーベリー
しっかり甘さがあるのに低糖質なブルーベリーが、セロトニンを分泌させ脳を癒やす

温かい飲み物で休憩する
集中して働いた後に何か食べたくなる人は、まず温かい飲み物を。脳をリラックスさせて高ぶった神経を癒やす

お酒を飲む日は昼食におかかや鶏そぼろおにぎり
おかかや鶏肉に含まれるトリプトファンがセロトニンの材料になり、ストレスによる飲みすぎを防ぐ

お酒を飲む前日はキムチと発芽玄米
キムチや発芽玄米に含まれるGABAがストレスによる飲みすぎを防ぐ

朝食後、ガムを噛む
一定のリズムで20分以上噛むとセロトニンが多く分泌される

AERA 2020年7月20日号より抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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