高校時代、応援団の練習に励んだ公園で。今も変わらぬ熱意と元気で「エール」を送る/撮影:山本倫子
高校時代、応援団の練習に励んだ公園で。今も変わらぬ熱意と元気で「エール」を送る/撮影:山本倫子
東日本大震災後に福島県を取材で訪れてから、毎年通い続けて地域の人々と交流している。2月に開かれたシンポジウム「ふくしまウチ⇔ソト」でファシリテーターを務め、高校生と福島の未来を考えた/撮影:山本倫子
東日本大震災後に福島県を取材で訪れてから、毎年通い続けて地域の人々と交流している。2月に開かれたシンポジウム「ふくしまウチ⇔ソト」でファシリテーターを務め、高校生と福島の未来を考えた/撮影:山本倫子

 昨年3月にテレビ朝日を退社し、フリーアナウンサーになった宇賀なつみさん。テレ朝の看板アナの退社は話題になった。入社初日に看板番組の「報道ステーション」の気象キャスターとしてテレビに登場したのを皮切りに、早朝から深夜まで引っ張りだこだった。入社して10年、楽しいけれど、このままでいいのかな、と考えるようになった。旅先のベトナムでマイペースに生きる人を見て、心を決めた。もっと自由に生きていこうと。

【画像】司会中の真剣な眼差し

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 白い割烹着がすっかり板についている。カウンターの常連客をあしらいながら、暖簾をくぐる客を「いらっしゃい!」と朗らかに迎える女将。ハイボールや焼酎のソーダ割りと杯を重ねるほどに、ほろ酔い気分で熱く語らう夜も更けていく……。

 毎週火曜の深夜、テレビ朝日で“開店”する「川柳居酒屋なつみ」。常連客のムロツヨシ(3月31日から尾上松也)と共に宇賀(うが)なつみ(33)が女将として客に扮したゲストを迎え、お酒を飲みながらゲストの素顔に迫るバラエティー番組だ。宇賀は、2019年3月に同局を退社してフリーランスに。フリー転身後のレギュラー番組として社内で企画されたのが「川柳居酒屋なつみ」だった。

「若手の頃から『どういう番組やりたいの?』と聞かれると、夜の『徹子の部屋』と答えていました。お酒も好きだし、小料理屋の女将になりたい願望があるんです、と(笑)」

 この日、1周年を迎えた番組では初回の気持ちを詠んだ川柳を披露した。<恥ずかしい 喋れなかった 一回目>。番組を卒業するムロツヨシのために「私はピアノ」を熱唱する一幕も。うっすら涙ぐむ姿もあった。

 局アナ時代は、「報道ステーション」の気象キャスター、スポーツキャスターを経て、「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニングショー」「池上彰のニュースそうだったのか!!」など情報・バラエティー番組を担当。池上彰(69)は、今も「ニュースそうだったのか!!」で共演する宇賀をこう評する。

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