探偵に錠前技師“ニッチ職”目指す人の勝算は? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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探偵に錠前技師“ニッチ職”目指す人の勝算は?

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ガル探偵学校/電波を拾う「広帯域受信機」を使って、盗聴器を探す木村春一さん。数分で発見できた木村さんに対して、講師は「音を聞いて判断するので、センスもかかわる」と高評価。盗聴器の捜索は、尾行とともに需要のある仕事だという(撮影/井上有紀子)

ガル探偵学校/電波を拾う「広帯域受信機」を使って、盗聴器を探す木村春一さん。数分で発見できた木村さんに対して、講師は「音を聞いて判断するので、センスもかかわる」と高評価。盗聴器の捜索は、尾行とともに需要のある仕事だという(撮影/井上有紀子)

鍵の学校ロックマスター養成講座/一般的な住宅の鍵を作る実習をする諸房慎吾さん。新品の鍵を鉄のやすりで削る。汗を流しながら、立ったまま休みなく手を動かした。5万~10万円の工具と車があれば開業できるため、将来独立を目指す人が多い(撮影/井上有紀子)

鍵の学校ロックマスター養成講座/一般的な住宅の鍵を作る実習をする諸房慎吾さん。新品の鍵を鉄のやすりで削る。汗を流しながら、立ったまま休みなく手を動かした。5万~10万円の工具と車があれば開業できるため、将来独立を目指す人が多い(撮影/井上有紀子)

社会人が学べるニッチ職に強い専門学校・養成所(AERA 2019年9月30日号より)

社会人が学べるニッチ職に強い専門学校・養成所(AERA 2019年9月30日号より)

 ひとくちに鍵といっても、ロッカーの鍵から南京錠など、さまざまなタイプがある。さらに気候や温度などによって、開け方は異なる。授業ではひたすらカリキュラムに沿って鍵を作る。教室で6時間近く、やすりで鍵を削り続けることもあるというが、諸房さんはまったく苦にならないという。

「カチッと鍵が開く音がする快感が忘れられない」

 講師の高橋優希さん(27)はこう語る。

「一般的な住宅の鍵なら1、2分で開けることができますが、それで料金相場は1万円以上。腕次第で稼げる仕事です」

 諸房さんは有給休暇を消化し終える頃までに、転職先を決めるつもりだという。


 こうした養成所では業界と直結した、よりニッチな分野を学ぶこともできる。ただし学ぶ場を選ぶには注意が必要だと、ベネッセ教育総合研究所の佐藤昭宏主任研究員(37)は助言する。

「養成所のような無認可校には、認可校に劣らない教育を提供する学校もあれば、設置基準がないため悪質な経営やカリキュラムでトラブルを起こす学校もあります。費用対効果や学ぶ環境を自分の目で見極めることが大切です」

 そうした注意点を守れば、社会人が新たな分野を学ぶことは、大きな武器になるという。

「今は同じ組織や職種で肩書や役職を積みあげていく『足し算』ではなく、働きながら新たに学び、スキルや経験を掛け合わせて人生を創る『かけ算』の時代です。社会人の学び直しは、自らの人生の可能性を鍛え、自分の適性や適職を見つけることにつながります」(佐藤研究員)

(ライター・井上有紀子)

AERA 2019年9月30日号より抜粋


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