マグロは呼び名が変わるのになぜ出世魚ではない? 意外すぎる理由とは (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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マグロは呼び名が変わるのになぜ出世魚ではない? 意外すぎる理由とは

連載「お魚ビッくらポン」

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岡本浩之AERA#AERAオンライン限定
出世魚の代表格、ハマチのお寿司

出世魚の代表格、ハマチのお寿司

意外に知られていない出世魚、真イワシのお寿司

意外に知られていない出世魚、真イワシのお寿司

 皆さんは、「出世魚」という言葉を聞いて、どんな魚を思い浮かべるでしょうか。

 ブリでしょうか? スズキ? 中にはボラという方もいるかもしれませんね。

 ブリは、モジャコ(稚魚)→ワカシ/ツバス→イナダ/ハマチ→ワラサ/メジロ→ブリと呼称が変わります。地域によって呼称が変わったり、呼称がかわる大きさについても違いがあり、一概には言えないようですが。

 スズキは、セイゴ→フッコ/ハネ→スズキ、ボラは、オボコ→イナゴ→イナ→ボラ→トドと出世していきます。

 余談ですが、「とどのつまり」の「とど」は、ボラの最終形の呼称からきています。もうこれ以上は出世しない、大きくはならないという意味が由来なんですね。海獣のトドと思っていた方も多いのではないでしょうか?

 意外なところでは、真イワシも出世魚と言われています。

【知られざる出世魚、真イワシのお寿司はこちら】

 真イワシは、シラス→カエリ→コバ→チュウバ→オオバと出世していきます。

 シラスとオオバ(イワシ)はご存じの方も多いと思いますが、その中間の呼称については、ご存じない方も多いのではないでしょうか。

 では、みんな大好きなマグロはどうでしょう。マグロも小さいときはメジやチュウボウと呼ばれ、成長に伴って呼称が変わりますが、出世魚とはあまり言いません。それはなぜなんでしょうか。

 出世魚と呼ばれる条件として重要なのは、成長にともなって味が変化しておいしくなり、姿かたちも立派になるということが挙げられます。

 竹千代→元信→元康→家康と名前を変えた徳川家康のように、江戸時代までは、元服を迎え大人になった時や、身分や位が変わった時などに名前を変えていました。そうした儀式の際に縁起を担ぎ、新たな門出を祝うという意味合いで、祝宴に「出世魚」を出して祝っていました。現在でも、生後100日前後に行う「お食い初め」のメニューとして、尾頭付きの出世魚を用意する地域もあるようです。

 従って、見た目が立派で美しく、味もおいしいものが好まれたというわけです。そしてもう一つ、縁起がいい魚でなければだめなんです。


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