久保建英の成長に「レンタル移籍」は最良の判断 背景に「外国人枠」の壁も (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

久保建英の成長に「レンタル移籍」は最良の判断 背景に「外国人枠」の壁も

勝見壮史AERA
5日のパラグアイ戦に2-0で勝利した日本代表。右サイドからステップを刻んで切り込む久保を止められる選手はいなかった (c)朝日新聞社

5日のパラグアイ戦に2-0で勝利した日本代表。右サイドからステップを刻んで切り込む久保を止められる選手はいなかった (c)朝日新聞社

 久保は当初、スペインの3部に相当するリーグに参戦しているレアルのBチームでプレーする予定だった。監督は、レアルやスペイン代表でストライカーとして輝いた、ラウル・ゴンサレス。練習では、ジダン監督率いるトップチームにも参加できる。成長の場としては、十分すぎる環境と思われていた。

 ただ、プレシーズン期間の試合でトップ出場を果たし、評価がグンと高まったことが状況を変えた。現地メディアによれば、同じスペイン1部の数クラブがオファーしたという。その中から選んだのが、今季2部から1部に復帰したマジョルカだった。

 FC東京の幹部は、こう話す。

「1年間は期限付き移籍には出さないという話を聞いていた。少し驚いた」

 ただ、久保は昨季、出番を求めてJ1の横浜F・マリノスへ期限付き移籍をした経緯がある。

「彼の性格を考えると、より出場できる可能性を考えて、決断したのではないか」

 久保には「外国人枠」という壁もあった。スペインは原則、EU(欧州連合)外の選手登録は3枠。レアルでは、まずその3枠を巡る争いがあった。ドイツ1部で日本人が多くプレーできたのは、外国人枠がなかった影響もある。近年、日本選手の移籍が増えたベルギーも同じだ。

 外国人枠が存在するリーグの各クラブは、補強の段階で、EU外選手の登録枠を踏まえた編成を考える。当初、Bチームでのプレーが想定されていた久保が序列を覆すのは、高いハードルだった。

 世界トップレベルの選手たちとの練習も魅力的。だが、選手を一番成長させるのは、試合に出ること。これはサッカー界の定説だ。選手は、ピッチで輝いてこそ。格落ちのように見える久保のマジョルカ入りも、長い目で見たら正しい判断と言える。(朝日新聞スポーツ部・勝見壮史)

AERA 2019年9月16日号


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい