保育園時代は順調だったのに…育児に積極的な男性を阻む「パパの小1の壁」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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保育園時代は順調だったのに…育児に積極的な男性を阻む「パパの小1の壁」

宮本恵理子AERA#出産と子育て
長男が小学校入学のタイミングで大企業を辞めて独立した広中さん。「息子が自転車に初めて乗れた瞬間に立ち会えたのがうれしい」(写真:本人提供)

長男が小学校入学のタイミングで大企業を辞めて独立した広中さん。「息子が自転車に初めて乗れた瞬間に立ち会えたのがうれしい」(写真:本人提供)

子育て中の男性たちに聞きました パパの子育て、これがあればもっとできる!(AERA 2019年7月29日号より)

子育て中の男性たちに聞きました パパの子育て、これがあればもっとできる!(AERA 2019年7月29日号より)

「学期中の保護者会やPTA関連の会議はもちろん、入学前健診や学校主催の説明会も、平日昼間の開催。学年委員も全学年30人のうち父親はたった3人。バランスが悪いと感じた」

 学年委員のメインの活動は、ベルマークの集計だ。黙々と作業する途中、ある母親の「月に1度、これに集中する作業がリフレッシュになるのよね」という言葉が印象に残った。集めたマークから得られる対価と委員の作業時間からざっと計算して、1人当たりの時給は数百円に満たない。しかし、「ここにビジネスの論理を持ち出しても通用しない」と感じ取った男性は、問題点を指摘するのは控えているという。

 小学生になった途端に立ちはだかる「子育ては母親中心」という高い壁。「パパが継続的に子育てに関わるために、何が必要だと思うか?」と問うと、男性はこう答えた。

「男女問わず、日中に仕事をしている親でも参加しやすい会合の設定は必須。同時に、職場の雰囲気も変わっていくべき。PTAや学校行事のための有休や早退を男性がしようとすると、男性に対して『奥さんじゃダメなの?』という思想を徹底的に排除していかないと」

 最近では、化学大手のカネカの男性社員が、育休復帰直後に転勤を命じられたとして、この男性の妻がツイッターで告発。会社の対応が問題だと炎上した。

 男性たちの意識の変化に、まだまだ社会や職場の環境は追いついていない。それでも果敢に子育てに関わる男性たちが増えることで、状況は変わりつつある。前出の広中さんは育休取得中に「児童館を巻き込んだ新規サービスができそうだ」と気づき、現在もパパ目線でのサービス事業を構想中だという。

 パパ子育ての実践者が増え、裾野が広がった先に、男性が子育てしやすい社会も生まれるのだ。(ライター・宮本恵理子)

AERA 2019年7月29日号


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