たとえば池谷医師の朝食の定番は「手作り野菜ジュース」と市販の無糖ヨーグルトに蒸し黒豆をトッピングした「蒸し黒豆ヨーグルト」と「ホットコーヒー」。パンもご飯も食べないが、これだけで腹持ちもよく、午後2時頃までおなかも空かないという。ジュースは市販のトマトジュースでもOKだ。

 続いて昼食、ここで活躍するのが蒸し大豆だ。池谷医師のおすすめは「レンチントマト大豆」。市販のトマトソースに水を少々、蒸し大豆を入れ、ピザ用チーズをトッピングしてレンジでチンするだけ。簡単で糖質も少なく、腹持ちもいい。

 もう一つ教えてくれたのが「低糖質カレー」。カレー大好きな池谷医師だが、カレーは血糖値を上げる小麦粉が多い。

「そこでカレーを小麦粉の少ないスープカレーにし、ご飯の代わりの『蒸し大豆6:もち麦4』にかけて食べることにしました。さらにトマトジュースも飲めば食物繊維たっぷりの昼食です」

 もち麦は食物繊維たっぷりで、蒸し大豆と並んで池谷医師がダイエット中に重宝したスーパー食材。忙しい人は蒸しもち麦や蒸し大豆を会社のデスクや鞄にしのばせ、コンビニを味方につけよう。

「たとえばコンビニでアボカドサラダと生姜焼きを買い、それに蒸しもち麦をトッピングすれば、立派なサラダランチの出来上がりです。市販のスープに蒸し大豆をトッピングするのでもいい。コンビニで買ってきたヘルシー食材を、蒸し大豆や蒸しもち麦と組み合わせて『かさ増し』するんです。僕は蒸し大豆ともち麦で痩せたと言っても過言ではありません」

 これからはそうめんが美味しい季節。ただし、麺類は糖質のかたまり、血糖値の急上昇を招く。そこでキノコ。バター醤油などで味付けしたソテーを作り、麺の前に食べるのだ。

「僕は『キノコは麺の免罪符』と呼んでいます。食前に食べることで、『麺を100%は食べなかった』ことにしてくれる」

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2019年7月8日号より抜粋

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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