上と下にはさまれて、あるときは我慢をしたり、またあるときは自分で物事をこなしたり。間っ子は、自分の役割をその場の空気に合わせて読むスキルが自然と身についてきます。この、中間管理職的なポジションこそが、間っ子の活躍の場。協調性や柔軟性を培いながら、間っ子はさまざまなタイプの人と比較的うまく関わっていくのです。

 たとえば、お姉ちゃんが「家でゲームがしたい」といい出し、弟は「外でボール遊びがしたい」とべそをかいています。すると間っ子は「じゃあ、ゲームをしてから、公園でボール遊びしよう!」とうまい答えを導き出します。このとき、自分のやりたいことを表に出さないのが、間っ子の泣かせる持ち味。みんなが楽しく遊べることが、間っ子の喜びなのです。そして、その場を楽しんでしまうのも、間っ子の魅力といえるでしょう。

 そんな気配りの達人を伸ばすなら、ズバリ、「ちゃんと見ているよ!」ということをアピールすること。「いつも頑張っているね」「いつもありがとう」なんて言われたら、間っ子は「えっ、ちゃんと見ていてくれてるんだ!」と天にも昇る気持ち。やる気も倍増です。

 また、間っ子は自分の意見を二の次に行動することが多いので、見方を変えると「我慢ばかり」「本心がわかりにくい」ということにもつながります。無理をしていないか、時には気遣い、様子を観察してみましょう。「そこは我慢しなくていいんだよ」と声をかければ、「自分のことをちゃんとわかってくれているんだ」と伝わり、安心できます。

 そんな間っ子には、どんな仕事が向いているのでしょう。調整力があり、協調性に長けた間っ子は、企業のリーダーや政治家にも多く見られます。安倍晋三内閣総理大臣や、実業家の孫正義さんも間っ子。気配りを感じる絶妙なMCでバラエティに引っ張りだこのタレント、上田晋也さん(くりぃむしちゅー)、明石家さんまさんも間っ子。間っ子は相手の心や立場を理解し、その内側に入り込むこともできるので、サービス業や営業、ジャーナリストなどもねらい目です。

 でも、我慢ばかりでストレスがたまらない? いえいえ、間っ子はストレスを上手に発散させる自分なりの方法を知っています。自由で束縛を嫌いながら、人間関係をうまくこなす要領のよさ。さらに自分も楽しんでしまえるのも、間っ子のいいところなのです。