国会議員すら中身知らない TPPの異様さ (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

国会議員すら中身知らない TPPの異様さ

このエントリーをはてなブックマークに追加
AERA#TPP#安保法制
TPP違憲訴訟の原告団。TPPは日本の制度を多国籍企業の都合に合わせた仕組みに改変し、憲法の幸福追求権、知る権利、生存権、司法主権を侵害すると主張する/5月15日、東京地裁(撮影/写真部・東川哲也)

TPP違憲訴訟の原告団。TPPは日本の制度を多国籍企業の都合に合わせた仕組みに改変し、憲法の幸福追求権、知る権利、生存権、司法主権を侵害すると主張する/5月15日、東京地裁(撮影/写真部・東川哲也)

「国会議員さえ交渉の中身を知ることができない、というのではTPP全体への反発が強まる。米国では連邦議員は閲覧できる。いつまでも秘密のまま、というわけにはいかない。見せても分からない難解な文書だから、開示する姿勢を見せるのが得策と考えたのでしょう」

 TPPは農産物や自動車などの貿易交渉のように伝えられているが、交渉対象の21分野は、暮らしに直結する制度やルールに関わることばかり。なのに、国会議員さえ何が話し合われ、どう決まったか分からないのは、異様なことだ。その秘密ぶりは、米国でも問題になっている。交渉を大統領に一任する貿易促進権限(TPA)法案の審議が始まり、不満をなだめるため、連邦議員に条文案が開示されるようになった。

 西村氏が前言撤回の理由に挙げたのは、「制度の違い」だ。米国では秘密をもらした議員に罰則を適用できるが、日本ではそれが難しいから、という。ただ、関係者は「本音は国会対策」と明かす。条文案を開示すれば、国会でいろいろ突っ込まれ、安保法制や農協改革、労働法制改革の審議に影響する。だから、副大臣ごときが勝手に決めるな、と官房長官が怒ったというのだ。

AERA 2015年5月25日号より抜粋


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい