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認知症タイプで異なる 運転事故の危険性

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脳損傷を乗り越え、運転の技能訓練を受ける男性(右)/国立障害者リハビリテーションセンター(撮影/高井正彦)

脳損傷を乗り越え、運転の技能訓練を受ける男性(右)/国立障害者リハビリテーションセンター(撮影/高井正彦)

 高齢者の運転による自動車事故が増えている。かつての名ドライバーも年齢には勝てず。「こする」「落ちる」の連続に家族はヒヤヒヤ。認知症ならきっぱり「卒業」、とはいかないのが現実だ。

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 高齢者の運転がもとで起きた事故は、2001年の約7万7500件に対して、11年は約10万3400件と、この10年で1.33倍になった。75歳以上に限れば2倍だ。さらに警察庁の推計では、認知症の高齢者ドライバーが全国で約30万人いる。

 こうした実態を受け、02年施行の改正道路交通法では、認知症とわかったときは、管轄の公安委員会が免許の取り消し・停止をできるようになった。

 だが認知症のごく初期の段階では、問題なく運転できる人はなかなか車を手放せない。徐々に進行していく病気だけに、「どの時点で」運転をやめ、あるいはやめるよう周囲が促すのか、見極めが難しい。浦上克哉・鳥取大学医学部教授は、こう語る。

「ひとくちに認知症と言っても、その症状は、疾患や進行度により実にさまざま。まずそれぞれの疾患の特徴をよく知ること。それから、運転の際の問題点を把握するために、家族は定期的に同乗して、本人の運転の様子を観察することが大切です」

 例えば「アルツハイマー型認知症」の場合、運転技術全般に問題はなくても、道をよく忘れたりする。交差点でどちらに曲がるか迷っている間に、追突されやすいという。

「前頭側頭型認知症」は、物忘れは目立たないが、信号や標識など交通ルールを無視し、危険につながりやすい。自分の運転が危険だと理解できず、運転をやめることを拒む例も見受けられるという。

AERA 2013年2月11日号


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