■竹島宏/ダンス


苦手なダンスも目標達成も有言実行した男の「決意」
竹島 宏(たけしま・ひろし)/1978年、福井県生まれ。大学生時代に出場したカラオケ大会での歌唱が審査員をしていた作詞家・久仁京介氏の目に留まり、2年間の修業時代を経て2002年に「いいもんだ いいもんだ」でデビュー。08年に「NHK歌謡コンサート」の番組内で、山内惠介・北川大介とともに演歌歌手トリオ「イケメン3」を結成。デビュー前の00年から千葉テレビほかで「竹島宏の歌MAX」の司会を務めている。7月6~8日の七夕ライブ(ライブラウンジUEHARA)、7月20日のコンサート(浜離宮朝日ホール)ほか多数のライブが控えている。最近ハマっているのは「薬草酒」。「のどや健康にいいので自分で漬け込んでいます」(竹島さん) (撮影/横関一浩)
竹島 宏(たけしま・ひろし)/1978年、福井県生まれ。大学生時代に出場したカラオケ大会での歌唱が審査員をしていた作詞家・久仁京介氏の目に留まり、2年間の修業時代を経て2002年に「いいもんだ いいもんだ」でデビュー。08年に「NHK歌謡コンサート」の番組内で、山内惠介・北川大介とともに演歌歌手トリオ「イケメン3」を結成。デビュー前の00年から千葉テレビほかで「竹島宏の歌MAX」の司会を務めている。7月6~8日の七夕ライブ(ライブラウンジUEHARA)、7月20日のコンサート(浜離宮朝日ホール)ほか多数のライブが控えている。最近ハマっているのは「薬草酒」。「のどや健康にいいので自分で漬け込んでいます」(竹島さん) (撮影/横関一浩)

紅白歌合戦初出場に最も近い男」との呼び声の高い竹島宏さん。年末に向けての勝負曲「夢の振り子」をリリースしたばかりとあって、連日各地でキャンペーンを行っている。6月のある日、東京・浅草のレコード店「ヨーロー堂」で開催したミニライブもその一環。開始時間の1時間前にはすでに多くの女性たちが集まって、新曲を歌いながら振り付けの確認をしていた。実は、「踊らされちゃう歌謡曲」を歌う竹島さんには、こうした熱烈なファンが多数いるのだ。

 踊りを初めて取り入れたのは昨年発売した「恋町カウンター」。この振り付けが通称「恋町ダンス」としてファンの間で大人気になった。すぐに歌に合わせて踊ることがファンの間の定番となる。だが、もともとはダンスが苦手だった。

「『恋町カウンター』で初めて振り付けを披露したら、いつも応援してくれるファンの方々に失笑されてしまって(笑)。それで苦手な踊りも必死に練習するようになりました」

 気が付くと、テレビ局を含め各方面から「面白いね」という声がかかるようになっていた。歌番組ではわざわざ踊りをテーマにする場面に起用されることも増えてきた。そして踊らされちゃう歌謡曲シリーズ第3弾シングル「夢の振り子」は放送中のNHK・BS時代劇「大富豪同心」の主題歌に選ばれたのだ。

 中高生のころから演歌好きを公言し、歌手への憧れもあった。しかし師匠について歌を学ぶでもなく、高校時代の進路相談で「歌手になるので大学には行きません」と宣言したが、説得されて明治大学に進学。在学中に出演した千葉テレビのカラオケ番組の予選会で、大会審査員の目に留まってデビューした、異色の経歴の持ち主。

 またデビュー15周年シングル「月枕」(17年)発売当時、ファンに向けて初めて「この曲が10万枚売れるように頑張ります」と宣言し、見事に目標を達成してしまった。有言実行の男なのだ。

「今現在まで、自分なりにいろんなことを準備してきて、ようやくタイミングが整ってきた実感があります。たとえば、憧れのステージである紅白歌合戦に出場するチャンスがあるとしたら、それは今年だと思っています」

 有言実行の男がついに“決意”を口にした。

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