岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、愛知県常滑市の「親の心、にゃんとやら」です。

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 常滑、言わずと知れた焼き物の産地。超巨大な招きネコが置かれた道の向かいに、バイクの整備店がある。店先には小さなネコ。自転車カゴの周りでじゃれあう生後半年ほどの兄弟。

撮影/岩合光昭 (c)Mitsuaki
撮影/岩合光昭 (c)Mitsuaki Iwago

 2匹は夢中で遊びながらも、常にそばの母親を気にしている。母親が警戒モードのときはじっとして、母親が歩き出すと、ぴったりとついていく。

 かわいい盛りの子ネコも、2歳にもなれば親離れする。ひとりで大きくなったような顔をして……。こればかりは、ネコもヒトも、親の心、子知らず。

週刊朝日  2023年3月24日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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