ドイツのデュッセルドルフ・アレーナで開催された「キリンチャレンジカップ2022」で3日間チームに帯同した長谷部選手。
ドイツのデュッセルドルフ・アレーナで開催された「キリンチャレンジカップ2022」で3日間チームに帯同した長谷部選手。

 元日本代表のMF本田圭佑が今月8日、音声メディア「NowVoice」でライブ配信を行い、ドイツ・フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠をW杯メンバーに入れることを提言した。

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 本田は「ABEMA」のW杯プロジェクトGMを務めている。今回のライブ配信では、日本代表がW杯で対戦するドイツとスペインについて分析した。その中で、「マコ(長谷部)は選手としてW杯に連れて行ったほうがいい」と持論を展開。「3試合最後までいい戦いをする時に選手の経験は大事。日本は主力で戦っている選手は若い。何かあった時に、ベテランはなんだかんだ言って試合に出ると思う。マコは断ることはしないし、呼ばれたら行く。森保さん(監督)が(メンバーとして)呼ぶためにドイツ遠征で呼んだか真相は分からないけど、コミュニケーションは取ってるはず。(登録メンバーが)26人呼べるなら余裕で呼べばいい」と語った。

 長谷部は9月にドイツのデュッセルドルフ・アレーナで開催された「キリンチャレンジカップ2022」で3日間チームに帯同。選手たちと同じホテルに宿泊し、アドバイザー的な役割を務めている。実績は申し分ない。06年に日本代表に選出され、W杯に3度出場。主将で出場した試合数は日本代表歴代1位の81試合だ。18年のロシアW杯を区切りに日本代表から引退を表明したが、38歳の現在もその実力は色褪せない。現在所属するフランクフルトでは常時スタメン出場しているわけではないが、出場した試合は守備陣を統率してクォリティーの高いプレーを見せている。

 欧州のサッカーを取材する日本人通信員は、「僕も本田さんの意見に賛成ですね。チームの緊急事態でこれほど頼りになる選手はいない。クレバーなプレーと絶妙なポジション取りで試合を落ち着かせることができるし、ベンチに控えていることが心強い。吉田麻也(シャルケ)、長友佑都(FC東京)と頼りになるベテランがいますが、長谷部は違った良さがある。周囲を俯瞰してみることができるし、若手、ベテラン関係なくコミュニケーションを取れる。08年からブンテスリーガでプレーし、本大会で対戦するドイツ代表の選手たちの動きを熟知しているのも大きなプラスアルファです」と力説する。

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W杯はベンチメンバーを含めた26人で戦う