林:宮崎さんのプライベートってあんまり知りませんけど、何してらっしゃるんですか。

宮崎:ほんとになんにもしてないです。何してるんだろう。仕事場に行かないと人と会わないし。

林:お酒も飲まない?

宮崎:飲まないですね。

林:夜、遊びにも行かない?

宮崎:コロナ禍になったこともあるけど、そもそもあんまり行かないし、……なんかつまんないなあ。ただ、今度の映画で、同じ空気を吸いながらみんなで暮らすように撮っているうちに、そこを心地よいと感じた自分がいました。

林:私もお菓子とテレビと本があれば、狭い空間でぜんぜん生きていけます。

宮崎:私もそんな気がします。本とお菓子は絶対必要。

林:私、本を読むときに、何かポリポリ食べるの好きなんです。「おとぼけ豆」とか、一つずつつまめるものが(笑)。新幹線に乗るときは必ず柿の種を買って、本を読みながら食べるのが至福の時間(笑)。

宮崎:わかります。そしてやっぱり紙の本ですよね。

林:私も紙の本以外認めません。

宮崎:めくる楽しさとか、戻る楽しさとか、装丁も見たいですし。

林:うれしいな、そう言ってくださって。おうちにいるときは本ばっかりですか。

宮崎:多いですかね。あと、ラジオ体操したり、最近は数独(数字のパズル)に凝ったり。そんなばっかりで、つまんないですねえ、ほんとに。

林:クイズ番組によくお出になるけど、なんであんなに何でも知ってるんですか。宮崎さんの博識ぶりはほんとにすごいです。

宮崎:いやいや、年齢とともに引き出しが開かなくなってる感じがしてます。ポンコツぶりがバレちゃって、若い東大生にはかなわないですよ(笑)。あ、そうそう、遅くなりましたけど、林さん、母校の理事長になられておめでとうございます。

林:ありがとうございます。宮崎さんも母校のために一肌いかがですか。

宮崎:母校のために? 何だろう。クイズ番組に出たときに、「本大学出身」っていっぱい出してもらえたのが宣伝になったかな。ちょっとだけど(笑)。

(構成/本誌・唐澤俊介 編集協力/一木俊雄)

週刊朝日  2022年8月12日号より抜粋