Maxence Parey FDC
Maxence Parey FDC

(プロデューサー業にも進出したことについて)

 「映画をプロデュースするようになったのは、必要性に駆られたからだ。自分の作りたいように、自分の望んでいる方向に向かっていきたかったから。映画作りは僕の夢だったし、今でも夢だ。チームで何かを作りあげるというのが好きなんだ。いろいろな人が集まり、一丸となって案を出し合い、ワンダフルな物語を一緒に作り上げる。僕は幸運だと思う。素晴らしい人たちと仕事ができた。例えばジョージ・C・スコット。ドン・シンプソン、トニー・スコット。その兄のリドリー・スコット。彼らはシネマの大家だ。また、素晴らしい監督とだけでなく、撮影監督、編集者、プロデューサーなど、素晴らしいスタッフとも仕事ができた」

(リドリー・スコット、フランシス・コッポラ、シドニー・ポラックらが教えてくれた事) 

「とにかく必死でなにもかも学ぼうとした。俳優ならジーン・ハックマン、メリル・ストリープなどの仕事ぶりを観察した、撮影監督からも多くを学ぶし。光についてだけでなく、レンズについて。どのレンズがどう見えるのか、だからどのレンズを使うのか。 

 リドリー・スコットの撮影を見ていた時のこと。あのレンズを使ったらどう見えるんだろうって、すごく興味があった。するとリドリーは撮り終えたばかりの映像を見せてくれた。レンズの違いを理解できたんだ。ふつう監督はそういったところまでキャストに見せようとはしないのに。若い時俳優として、手取り足取り撮影現場で教えてもらう機会があって幸運だったと思う。僕がいろんなスタッフにあれこれ質問しているのを見て、学びたいんだということを察してくれたんだ。 

 フランシス(コッポラ)と仕事するたび、すべての部門に行っていろいろヘルプしようとした。あなたの仕事は何ですか。僕になにかやれることはないかと。また脚本家にも必ず会いに行くようにしている。19歳のときにシドニー・ポラックに会い、彼の映画を研究した。いろいろ質問し、誰がどんな仕事をしたのか理解しようとした」  

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