女優として、長年、活躍し続ける浅野ゆう子さん。作家・林真理子さんとの対談では、かつての思い出から結婚の話まで、プライベートを明かしてくれました。
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林:お久しぶりです。お元気ですか?
浅野:元気です。お会いできてうれしいです。
林:相変わらずお美しくて。なんだか、ぜんぜん年とらないですね。
浅野:いいえ、年とりました。61(歳)です。
林:信じられな~い!
浅野:いえいえ、先生こそぜんぜんお変わりなく。
林:「先生」なんてやめてください。「林さん」で。そうそう、ご結婚おめでとうございます。
浅野:ありがとうございます。遅まきながら4年前に(笑)。
林:前にお目にかかったとき「女優は結婚すれば人気も落ちるし、結婚する気もない」とおっしゃったの覚えてますよ。
浅野:「二兎を追う者は一兎をも得ず」とずっと言われてました。若いころから仕事をさせていただいて、「アイドル」なんて呼ばれていた時期もありますし、いわゆるトレンディードラマの時代も頂戴して、仕事がとても波に乗っていたので、やっぱり結婚はどんどん遠くなっていましたね。そして50(歳)をすぎてから出会いがありまして。
林:若いとき、すごいお金持ちや有名人からプロポーズされたこといっぱいあったでしょう?
浅野:ないんです。ほんとにないんです。
林:にわかには信じられない。
浅野:バブリーな時代、「食事に行くとき財布なんか持ってったことないわ」と言う女性がいっぱいいて、「なんで?」と思ってびっくりしました。私、支払いはいつも自分だったので。
林:ほんとに? 「ごちそうしますよ。シャンパン、バンバン開けましょう」って言う人、いっぱいいたと思いますけど。
浅野:そんなお誘いも受けたことないです。自分で払ってました。私、損してますかね(笑)。
林:でも、ああいう人生を歩んでお金持ちの奥さんになってたら、いまの浅野ゆう子さんはいなかったかもね。