あたしたちは東京五輪に振り回されている。今、この国のすべてが五輪ありきで決められている。

 この国の為政者は、五輪があるから、感染者を減らしたいので国民に自粛を求めた。なのに緊急事態宣言はそれほど効果が出ず、くり返された。今では再度、緊急事態宣言が出されても、その最中であっても東京五輪を開催するっぽい。

 なぜそこまでしなくちゃいけないんだ。東京五輪、あたしたち一般人はリスクを背負い込むだけ。膨らんだ開催費のツケを押し付けられるだけ。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

週刊朝日  2021年7月9日号

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室井佑月

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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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