櫻井:へえ~、面白い。僕は全然、役と自分の共通点とか、考えたこともないなあ。なぜなら自分のことを自分でわかってないから、探しようがない。むしろ他の人から、「櫻井君ってこういう感じだよね」って言われて、「へえ~俺そういう感じか」って思うタイプかな。あと僕はすずちゃんと逆で、現場にプランを持っていくタイプ。ただ、たくさん考えて「こうしよう」っていうプランを持っていくんだけど、現場に行ってからガラッと変わってしまう時のほうが面白くて。「考えてきたこと、何の意味もなかったな」っていうことが嬉しいというか。それは、自分の頭でどれだけ考えてきたことよりも、面白いものが生まれるから。

──仕事から離れて、今ハマっていることは?

広瀬:模様替えです。撮影が早く終わった日に部屋の模様替えをしたら、すっごい楽しくなっちゃって。模様替えに伴って、もともと好きだった掃除熱も上がって、新たな掃除グッズもたくさんネットで買っちゃうんです。ちょっとした小物とか飾りも、ついつい買っては部屋に並べて楽しんだり。

櫻井:ネットで買って、家に届くまでの時間ってすごく楽しいよね。

広瀬:はい! 朝から晩まで撮影して、家に帰ってから新しいものが届いていると嬉しい。中には「あれ? これ買ったんだっけ」っていうものもありますが(笑)。

櫻井:僕は観葉植物。クランクインして間もない2月に観葉植物を買って、朝出かける前に、家でコーヒーを飲みながら植物に水をやって……という生活を始めてみたんですよ。これまで植物なんて育てたこともなくて、緑も一切ない家だったのに。そしたら今、植物が部屋の中で芽吹き始めてて。「あれ、これ成長してるじゃん!?」って、すごい嬉しい。「あっ、ここに芽が出てるよ!!」みたいな。植物があることで、芽吹きの嬉しさとか成長の喜びとか、これまでなかった新たな感情を持ち始めました(笑)。

広瀬:すごい楽しそう。私も模様替えしたら、観葉植物が欲しくなりました。緑が一切ない家だから、植物があったらいいな。やっぱり自然のものが部屋にあるって大事ですよね。

櫻井:また成長の変化が面白いんですよね。

広瀬:そうですね、子育てと一緒ですね。

櫻井:そうそう。……ってしたことないけど(笑)。

広瀬:アハハハ。私も。

(構成/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2021年4月16日号