「何をおもしろいと思うかは十人十色。何をしているとき、見ているときが自分はおもしろいと思うかを自分で見つけるしかないと思います。落語、漫才、映画、ゲームなど、人それぞれですね」

■「笑いヨガ」でがん笑い飛ばす

 はっはっはっ……と1分以上続けて大きな声で笑うことはできるだろうか? 普通、かなりしんどいはず。

「それを、みんなでやるのが笑いヨガ(ラフターヨガ)。笑いの体操と深呼吸を組み合わせた健康体操のことで、ヨガの呼吸法によって多くの酸素が体内に入り、心身がスッキリし、健康効果が期待できるものです」

 こう話すのは、兵庫県姫路市で笑いヨガの講師として活動している佐々木博美さん。

 一コマ90分。30分で笑いの準備体操(説明など)をしてからストレッチ。あとはみんなで歌ったり、笑ったり、踊ったり。最後には横になって目を閉じて心も体もクールダウン。

 佐々木さんによると、このクールダウンでしっかりとグラウンディングする(地に足をつける)ことが大事なのだという。こうした笑いヨガの大きな特徴は、自己肯定感が強まることだという。

「笑いヨガは110カ国以上で愛されているユニークな健康体操ですが、続けていれば免疫力も上がり、コロナ対策にもなると私は思います」

 佐々木さんはステージ4の乳がん患者。しかし12年も病と付き合っている。

「闘っているというと、勝ち負けで考えてしまう。がんは自分の中で作り出したもの。『ともに楽しく生きたい』と考えています」

 笑いヨガでも多少触れたが、呼吸が免疫に大きく関係する、と話すのはヨガセラピストのサントーシマ香さん。「ゆっくり気持ちよく行う腹式呼吸」を勧める。

「不眠や不安、ストレスを感じたら、『気持ちよい』と思える程度に体を伸ばし深呼吸をしましょう。ヨガスタジオで行えれば理想的ですが、自宅でも十分できます」

 たとえば、自宅にあるクッションや丸めたバスタオルなどを使って、気持ちよくポーズをとるだけでも、硬くこわばった体をほぐすことができる。

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