林:それで就職は迷うことなくニッポン放送を?

檜原:いや、小さいときにイギリスにいたこともあって、「英語やフランス語を使ったりする仕事がないかな。そうだ、マスコミに入ればできるんじゃないか」と思ったんですね。それで友達とマスコミセミナーに行ったら、それがそのまま就職セミナーみたいになって、ニッポン放送が声をかけてくれたんです。「そういえばずっとラジオを聴いていたし、いいかな」と思って、ほかは何も受けずに、すごく早く決まっちゃいました。

林:何人ぐらい入ったんですか。

檜原:私の同期は8人でしたね。男4人、女4人で、3人アナウンサーでした。

林:私、自分で言うのもなんですけど、声がきれいと言われてて、男友達から「マリちゃん、アナウンサー向いてるよ。テレビは絶対無理だけど、ニッポン放送、受けてみなよ」と言われたんです。

檜原:ニッポン放送受けたんですか?

林:1次の書類で落ちましたけどね(笑)。檜原さんはニッポン放送に入ったあと、休職されてまたフランスに行ったとか。

檜原:行きました。半年ぐらい。

林:自由ですねえ。檜原さんって、会社の中でどういう立ち位置だったんですか。放置というか、「好きなことしてていいよ」という感じだったんですか。

檜原:そんなことないですよ(笑)。ちゃんと働いてましたけど、たまたまフランスの商工会議所主催の企業研修があって、社会人のインターンシップみたいなのに受かっちゃって、もったいないから行きたいじゃないですか。上司に相談したら、「会社休んで行っておいで」と言われて。

林:へぇ~。私、これまで女性の経営者にお目にかかって思うのは、ネットリしてるタイプと、サバサバしていながら男の人を持ち上げるみたいなタイプに分かれるような気がするんですけど、檜原社長はそのどちらでもないような印象を受けますね。

檜原:ネットリのタイプではないですね。

林:男性の上役とはどういう感じでつき合ってらしたんですか。

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