左から、箱根駅伝で総合優勝のゴールテープを切る駒澤大の石川拓慎選手(代表撮影)、近畿大の西門 (c)朝日新聞社
左から、箱根駅伝で総合優勝のゴールテープを切る駒澤大の石川拓慎選手(代表撮影)、近畿大の西門 (c)朝日新聞社
年収ランキングデータは、転職・就職のための情報サービスを提供するオープンワークから。2019年7月時点で集計。サービスに登録のあった年収および出身大学のうち、50件以上のデータがある100大学、1万8651人を対象に、各大学の年収と年齢の分布から30歳時の想定年収を算出している。小数点以下は四捨五入。同じ年収で順位の違うものは、小数点以下の数字による (週刊朝日2021年2月5日号より)
年収ランキング
データは、転職・就職のための情報サービスを提供するオープンワークから。2019年7月時点で集計。サービスに登録のあった年収および出身大学のうち、50件以上のデータがある100大学、1万8651人を対象に、各大学の年収と年齢の分布から30歳時の想定年収を算出している。小数点以下は四捨五入。同じ年収で順位の違うものは、小数点以下の数字による (週刊朝日2021年2月5日号より)

 大学入学共通テストの第1日程(1月16、17日)が終わり、私大入試が本格的に始まる。複数の大学に合格したら、どこに入るか悩む人もいるだろう。各大学出身者の平均年収を見ると、同じような入試難易度でも大きな差がある。

【私大トップ3には眞子さま、佳子さま進学の大学も! 出身大学別年収ランキングはこちら】

 転職・就職のための情報サービスを提供するオープンワーク(東京)は、2019年7月時点で集計した「出身大学別の年収ランキング」を公表している。同社に登録された年収・出身大学のうち、50件以上のデータがあった大学100校、約1万8千人が対象。30歳時の想定年収を算出している。1位は慶應義塾大(727万円)、2位が早稲田大(654万円)、3位に国際基督教大(636万円)とトップ10には関東を中心に有名大学が名を連ねた。

 日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修)では駒澤大が500万円で27位。受験生から人気の高い日大498万円(29位)、東洋大489万円(35位)を抑えた。

「駒澤大の学生の強さは今年の駅伝が象徴しています。最後まで頑張る人間が多い」(同大関係者)

 正月の箱根駅伝で総合優勝した駒澤大は、往路では3位。復路スタート時点で首位の創価大とは2分21秒も差があったが、最終10区で大逆転した。

 また、仏教系大学ならではの強みもある。全学部で「仏教と人間」という必修科目があり、自分の人生の意味やあり方などを考える。座禅の授業も人気で、キャリアセンターでも講座を実施するほどだ。自分と深く向き合うことで、卒業後にも良い影響が出ているのでは、という意見もある。

 ランキングでは理工系の大学も目につく。就活塾「ホワイトアカデミー」(東京)を運営するアヴァロンコンサルティングの竹内健登社長が説明する。

「文系は企業によって年収の幅が大きいのに比べて、理系は手に職があるので就職に強く、年収も底堅い特徴があります」

 理工系で年収が最も高かったのは、5位の東京理科大。続いたのが11位の芝浦工業大570万円で、青学大(10位575万円)とほぼ同じだ。東京都市大も560万円で14位に入った。

 東京都市大は、キヤノン、JR東日本、本田技研工業など有名企業への就職が多い。実は「お得な大学」という声も出ている。同大の住田曉弘学生支援部長はこう話す。

著者プロフィールを見る
吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

吉崎洋夫の記事一覧はこちら
次のページ