林:今回の演出の方、初めてなんですか。

大地:はい。小山ゆうなさんという方なんですけど、初めてご一緒するんです。

林:2月6日が初日で、緊急事態宣言解除の前日とギリギリですけど、なんとかうまくいってほしいですよね。

大地:そうですね。ちゃんと幕が開いて、大千秋楽(最後の公演地での千秋楽)まで無事に公演できますようにと、感染対策を徹底しながら、神頼みというか……祈っています(笑)。

林:私もお芝居が好きで、今も劇場に足を運んでますが、お客を半分しか入れないだけに、「いつもの2倍、拍手しなきゃ」という感じで、普段以上に舞台と客席が一体になってるような気がします。

大地:私は8月に帝劇の「ザ・ミュージカルコンサート」に出させていただいたんですけど、舞台から客席を見ると(一席空けてお客が入っているため)市松模様になっていて。でも、お客さまの熱意をしっかりと感じることができて、何とも言えない感動がありましたね。本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。

林:俳優の方も、「皆さんこんな大変なときに来ていただいて」ということで、最後のカーテンコールもすごくいい表情で出ていらっしゃって、それに応えて私たちも2倍の拍手をするという感じで。まさに舞台と客席が一体という雰囲気ですよね。

大地:そうなんです。エンターテインメントの灯を消しちゃいけないと思いますし、今はコロナとどうつき合っていけばいいのかを考えながら、前向きにいい方向をイメージしてやっていかないといけないなと思いますね。

林:舞台のイメージが強い大地さんですけど、「とと姉ちゃん」(2016年NHK朝ドラ)でおばあさんになったときはびっくりしました。でも、すごく楽しそうでした。

大地:あれはちょうど私が60歳になったときで……。

林:えっ、大地さんの口から「60歳」なんていう言葉が出てくるなんて信じられない(笑)。

大地:60歳になった年に、滝子という60歳の役が来たんです。

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