がん治療「主人公は医師から患者へ」 30年の変化を帯津医師が解説 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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がん治療「主人公は医師から患者へ」 30年の変化を帯津医師が解説

連載「ナイス・エイジングのすすめ」

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帯津良一週刊朝日#がん#帯津良一
帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長

帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長

※写真はイメージです (GettyImages)

※写真はイメージです (GettyImages)

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回のテーマは「主人公は患者さん」。

*  *  *
【治療方針】ポイント
(1)30年ほど前のがん治療の現場は殺伐としていた
(2)セカンドオピニオンへの対応がはっきり変わった
(3)治療法は最終的には患者さんが決断すればいい

 西洋医学一辺倒のがん治療に限界を感じ、中国医学も採り入れた医療を実現しようと埼玉・川越に「帯津三敬病院」を設立したのが1982年。それから38年がたちました。その間に医療の世界は様々に変わりました。

 振り返ると、30年ほど前のがん治療の現場は殺伐としていたように思います。それを感じたのは、患者さんたちの嘆きをよく聞いたからです。

「冷たく余命を宣告され、もうできることはないと言われた」というものにはじまり、「提案された化学療法を断ったら、うちの病院にはもう来ないでくれと言われた」「いまの治療に加えて、免疫療法をやってみたいと話したら、もう治療はしないと言われた」といった具合です。うちの病院には、ほかの病院で見放された患者さんが来ることが多く、そういう嘆きを数限りなく聞きました。そのたびに、医療とは患者さんに寄り添うものなのに、どうしたことだろう、医療本来の温(ぬく)もりはどこに行ったのだろう、と思ったものです。

 しかし、30年がたって、患者さんの嘆きのトーンが少し、変わってきました。以前のように、真正面から冷たい仕打ちを受けることが少なくなってきているようです。がん治療の現場に少しは温もりが戻ってきたのかもしれません。

 はっきりとした違いを感じるのが、セカンドオピニオンについてです。

 セカンドオピニオンとは「よりよい治療法を見いだすために、主治医以外の医者から聞く意見」(広辞苑)のことです。


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