本作では、橋本愛との7年ぶりとなる共演も、話題を集めている。

「最初は恥ずかしくてめちゃくちゃ照れちゃって(笑)。だけどいざ演技を始めると、愛ちゃんと演技をするという状況に、自然となじんでいました。愛ちゃんと再び共演ができることが、こんなにうれしいんだと」

 橋本愛は「燃える存在」ではない。

「違いますね。共演できてうれしいなぁっていう気持ちを、じわじわとかみしめていました。愛ちゃんは、私と真逆の、自分には絶対ない魅力を持っている方です。以前に共演した時にも感じたのですが、凸と凹が重なりあって、一つに混じりあっていくような感覚が、愛ちゃんとの共演にはあります」

「創作あーてぃすと」としても活躍するのんさんだが、演技と創作あーてぃすとの活動は、「お互い影響し合っていると、すごく感じます」と語った。

「挑戦するという気持ちを常に忘れないようにしています。現場では、新鮮味を持つことを大事にします。演技も絵も音楽も、慣れてしまったら表現がつまらなくなる。自分の唯一を構築していく事も大切にしていますが、おんなじ演技の使い回しで満足したくないとも思っています。自分の中にも面白い部分がたくさんあって、それを発見していく作業は全ての表現に活かされているなと感じています」

 冬の楽しみを聞くと、出身地の名物でしょうが醤油で食べる「姫路おでん」だと笑った。

「みんなしょうが醤油つけなくて変わってるなぁって思ったら、そっちがスタンダードでした(笑)。今年の冬はおうちでおでん作って、しょうが醤油をつけて食べたいですね。厚揚げ豆腐と玉子、それから大根は、絶対食べます!」

(本誌・太田サトル)
※週刊朝日12月25日号に加筆