「渡鬼」新作ではコロナ描く…94歳現役・石井ふく子「あんまり深刻にはしない」 (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「渡鬼」新作ではコロナ描く…94歳現役・石井ふく子「あんまり深刻にはしない」

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石井ふく子(撮影/写真部・小黒冴夏)

石井ふく子(撮影/写真部・小黒冴夏)

石井ふく子さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

石井ふく子さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

林:先生は、テレビではプロデューサーですけど、舞台のほうでは演出をなさるんですね。

石井:はい。きっかけは父(伊志井寛、新派俳優)です。父は、「日曜劇場」で高峰秀子さんと共演して、私がプロデューサーとして入った小島政二郎先生原作の「君は今どこにいるの」(1968年)というドラマがすごく好きで、「新派でもホームドラマをやりたい。おまえ、作家に頼んでホンをつくってくれ」って言うんです。つくってもらって渡したら、突然「おまえが演出しろ」と。舞台の演出なんて初めてですから最初は断ったんですけど、何日も言われ続けて、とうとう引き受けることになったんです。それが68年のことで、私の新派での演出のスタートになりました。

林:新派とはそんなご縁があったんですね。今度は、「女の決闘」(12月13日、新橋演舞場)という朗読劇の演出をなさるんですね。

石井:これは八木隆一郎さんの作品で、ずいぶん前からおやりになってるんです。私も、何回もやらせていただいていて、はじめに演じられたのは杉村春子先生と初代の水谷八重子先生でした(73年)。川口松太郎先生が演出だったんですが、川口先生はお具合が悪くて車いすで、私がずっとそばについていたんです。そしたら急に「おまえ(演出を)やってくれ。俺は客席で稽古を見てるから」とおっしゃって、「先生、私でよろしいんですか?」「やってくれ」ということで、夢中でやりました。今回は初代水谷さんの娘で、二代目の水谷八重子さんと波乃久里子さんで。

林:私、波乃久里子さんのファンで、新派はわりと見てますので、今回もとても楽しみです。先生ははじめ新東宝にお入りになったんですよね。

石井:ええ。新東宝で女優を2年やったけど合わなくて、日本電建という建物販売の会社に入ったんです。宣伝部にいてラジオ東京(現TBSラジオ)の「人情夜話」というのを担当してまして、スポンサーだから収録の立ち会いだけなんですけど、企画を出すこともやっていて、テレビのほうから誘われたんです。それで日本電建をやめずに嘱託でTBSのほうに行って、しばらくして「日曜劇場」というのをやりだしたんです。第1回が三島由紀夫さんの「橋づくし」(58年)で、これが私のテレビでの演出の1本目なんです。


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