世界最大の動画共有サービス「YouTube」で活躍するユーチューバーは今や子どもたちの憧れの職業。そんな新市場に、既存の芸能界から参入する“芸能人ユーチューバー”が急増している。コロナ禍の影響もあり激変するネット動画界で生き残るのは誰なのか──。
【表】生き残るのは誰?芸能人ユーチューバーランキングはこちら
2018年に参入したお笑い芸人・オリエンタルラジオの中田敦彦やカジサック(キングコングの梶原雄太)、女優の本田翼は、今や200万人規模の登録者数を誇る人気チャンネル。今年に入っても、1月に大河ドラマ女優の川口春奈やお笑い芸人の江頭2:50、3月に俳優の佐藤健など“ビッグネーム”が次々と自身のチャンネルを開設している。6月19日にジャニーズ事務所を退所した手越祐也が開設したチャンネルは、わずか2週間ほどで130万人以上の登録者を集め、主な芸能人のチャンネル登録者数をまとめたランキングでは8位に躍り出た。
内容も様々だ。中田敦彦は時事ネタや歴史などについて得意のプレゼン力を生かして解説する教育系の動画が人気。一方、本田翼は趣味のテレビゲームをリアルタイムで配信する「ゲーム実況」という意外なジャンルでブレークした。“一発屋”と言われたお笑い芸人のヒロシは、一人でキャンプをする「ソロキャンプ」動画で人気が再燃している。
チャンネル登録者数291万人の中田を筆頭に、ランキング9位の草なぎ剛が108万人、10位の川口でも104万人と、登録者数100万人超の芸能人が続出していることがわかる。ヒカキンやはじめしゃちょーなど登録者数が500万~1千万人超にもなる業界の「トップ集団」にはまだ及ばないが、いずれその一角に食い込む芸能人ユーチューバーが出てきてもおかしくない。
芸能人の“攻勢”をユーチューバー業界はどう見ているのか。登録者数220万人のママユーチューバーでYouTube専門家としても活動する「なーちゃん」は、こうした動きを脅威とは感じていないという。