岡村の発言は当然許されない。今でも批判的な声は多い。ただ、その批判を「緩和した」のは2人の存在が大きい。相方の矢部と、先輩のダウンタウン・松本人志だ。

 4月30日の番組内で久々に登場した矢部は強い口調で岡村を1時間以上の公開説教。

「そういう性格は根っこにある」

 と女性に対する偏見を指摘した上で、

「もう、かわいそうさんじゃない。年も取ってお金も稼いでいる。もう変わらなきゃ」

 と諭した。矢部が3週連続で出演した5月14日には「ナインティナインのANN」として番組の継続を発表した。今回の騒動で、矢部が出演しなければ事態は収拾できなかっただろう。

「岡村さんも猛省している。もう一度チャンスを与えて」

 と擁護の声が高まった。

 松本の助け舟も大きかった。5月10日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」に出演した際、岡村への批判が殺到していることに、

「でも、許したってくれへんか。そこまで悪いやつじゃないやん。悪いことをいうやつが全て悪もんじゃないから。そこは許したって欲しいなって俺は思いますね」

 と厳しい表情で後輩を思いやった。

 本気で叱ってくれた矢部、「許してあげてほしい」と矢面に立ってくれた松本の思いを、岡村はどう受け止めているか。一度失った信頼を取り戻すのは容易ではないことは本人が一番理解しているだろう。(牧忠則)

※週刊朝日オンライン限定記事