愛子さま  (c)朝日新聞社
愛子さま  (c)朝日新聞社
女性天皇などについての主要政党の立場 (週刊朝日2019年11月1日号より)
女性天皇などについての主要政党の立場 (週刊朝日2019年11月1日号より)
アンケート結果 (週刊朝日2019年11月1日号より)
アンケート結果 (週刊朝日2019年11月1日号より)

 安定的な皇位継承の形とは。悠仁さまのお子さまに期待する? 女性宮家をつくる? 男系、女系はどうなる? 国民の関心は尽きないが、議論が進んでいる様子はない。そこで本誌は衆参両院の議員へアンケートを実施。一家言を持つ5人の政治家らにも、それぞれの考えを語ってもらった。

【アンケート結果】全国会議員へ女系天皇の賛否などのアンケートを実施

「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」

 現在の皇室典範は、そう定めている。「男系の男子」とは父方が天皇の血筋を引く男性のこと。現在の皇位継承の資格者は、秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまの3人だ。安定的な皇位継承を維持するためにはどうするべきか。

 そこで本誌は、衆参両院の全国会議員708人に、皇室典範の改正や女系天皇の賛否などについてのアンケートを実施した。回答があったのは2割強の170人だった。

 まずは結果を紹介しておきたい。

愛子さまが天皇に即位できるように皇室典範の改正をするべきと思いますか」との問いに、「するべき」と回答したのは28%、「するべきではない」は8%、「無回答・回答拒否」が65%だった。

 賛成理由は、「愛子内親王殿下に対する国民からの大きな敬愛を感じているから」(自由民主・水落敏栄)、「戦後、日本国憲法の下で国民が育んできたジェンダー平等をさらに発展させるうえで、意義がある」(日本共産・本村伸子)など。

 反対理由は、「男系男子による皇統が望ましいため」(自由民主・三ツ林裕巳)、「憲法第1条『(天皇の地位は)日本国民の総意に基づく』に反する」(国民民主・牧義夫)などだった。

「愛子天皇が実現しない理由は何だと思うか」(複数回答可)の質問には、「典範改正に向けた議論が進まないため」が22%、「男系男子による皇位継承を維持するため」が18%、「保守派の政治家・知識人の反対が強いため」が15%と続いた。

 女系天皇の賛否も尋ねた。女系天皇とは、母のみが天皇の血筋を引く天皇のことだ。例えば、天皇陛下の子供の愛子さまが、一般の男性と結婚し、子供が生まれると女系となる。歴史上、女系天皇はいない。

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