【ウォーターホテルS】国立清潔さを最重視する方針でチリ一つない (撮影/写真部・加藤夏子)
【ウォーターホテルS】国立清潔さを最重視する方針でチリ一つない (撮影/写真部・加藤夏子)

 観光客の急増で都市部のホテルは常に満室状態。数ある星付きホテルは高価すぎる。そんな「宿泊難民」が増えている昨今、実はラブホテルが注目されている。大昔の“連れ込み”のイメージはまったくない、豪華なラブホテルをご案内。

【豪華ラブホテルの写真はこちら】

 ラブホテル業界は二極化している。ベッドとシャワーがあればいいという客を狙った、安さ勝負のホテルが増える一方で、ベッドやアメニティーなどの設備やサービスまで高級志向の豪華ラブホテルも増えている。後者は、いわゆる「連れ込み」のイメージをなくし、“ハレのスペース”としての存在価値を狙う。それが奏功し、女子会の会場に利用されたり、外国人観光客が増えたりもしている。

 下記で紹介する「ウォーターホテルS」の常連宿泊客には年に数回、大学生の息子に会いに来る熟年夫婦がいる。「都心の高価なホテルに泊まるより、息子の下宿に近いホテルに思い切って泊まったら、その快適さに驚いて、それ以来、ここに泊まるのが楽しみ」という。

 どこのホテルも食事には力を入れている。自前のシェフを常駐させているウォーターホテルSはもちろん、食事のおいしさをアピールするホテルが多い点も、女子会利用や外国人観光客人気が高まっている理由だろう。

「HOTEL SULATA」では、高まる外国人観光客需要に応えるために、英語版ウェブサイトに力を入れ、自動翻訳機も導入して積極的に外国人客を受け入れている。

 来年の東京五輪を控えて、外国人観光客が激増するのは間違いない。さらなるホテル不足は目に見えている。いっそのこと偏見を取り払って、豪華ラブホも宿泊先の候補に加えてみるべきかも。(文/本誌・鈴木裕也)

■ウォーターホテルS国立
テラス付きの「フォーシーズンズスイート」は約150平方メートル。広さも設備も清潔感も高級ホテル並みだが、リピーターに一番人気なのは料理。ホテル事業への進出前に経営していた料亭時代のシェフ6人が24時間態勢で厨房に控え、厳選素材を調理して提供する。週末の駐車場には高級車が並ぶこともある。

住所:東京都国立市谷保6-10-8/料金:休憩7590円~、宿泊7832円~

次のページ