お次は「トマトと豆腐のかき玉スープ」。この料理はまず、トマトを丸ごとだし汁で煮る。5分もすれば皮がはがれてくるので「湯むきの手間いらずなんです。はがれた皮は箸で取り除けばOK。鍋の中のトマトはそのままマッシャーで潰します」。

 そして生姜、にんにく、豚肉、豆腐、卵を加えていく。仕上げにごま油で風味をつけると、さらに食欲をそそる逸品に! う~ん、トロトロで食べやすい。

「トマトはなるべく完熟のものを使用するのがおすすめです。もしトマトがすっぱい場合は砂糖で調味してください」

 逆に酸味をプラスしたいときは、食べるときに酢を数滴たらしてもおいしい。そして「マイルドなカレーうどん」だが、これはカレー粉と豆乳で作るのがミソ。

「胃に負担がかからないよう、カレーつゆの味は、あくまでもまろやかに。でも食欲を刺激するスパイスの香りはフルに生かして作ります。肉は、脂肪の少ない鶏むね肉を使うのがおすすめです」

 このカレーつゆにも隠し味としておろし生姜を使う。

「マイルドな辛みを味わいながら、体をいたわってください」

 フードコーディネーターの竹原由紀さんも、夏は野菜と肉をバランスよく食べてほしいと言う。

「暑いとおかずをいろいろ作るのが面倒くさくなりがちです。数日間冷蔵庫保存のできるおかずを多めに作っておいて、栄養が偏らない食事にしていくことが大切だと思います」

 竹原さんがまずすすめてくれたのは、納豆入りの肉みそを作ることだ。

「肉みそを作っておけば、レタスやキャベツの葉にのせて巻いて食べるだけですから食事の準備がとにかくラク。消化がよくなるように納豆を肉の半量ほどたっぷり入れて作ります。納豆は体の疲労回復に働きかけてくれるビタミンB群も豊富。また納豆に含まれているナットウキナーゼは血栓予防にいいと言われていますから、脱水状態になりやすい夏こそ、意識的に摂取を」

 ごま油で炒めた豚挽き肉に納豆を加え甜面醤やはちみつで調味していくと不思議や不思議。あっという間に納豆が“大豆のお肉”に。

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