記者会見を行った羽生結弦、宇野昌磨、田中刑事(撮影/加藤夏子)
記者会見を行った羽生結弦、宇野昌磨、田中刑事(撮影/加藤夏子)

 日本選手の優勝の期待がかかるフィギュアスケート世界選手権(20~24日、さいたまスーパーアリーナ)を前に19日、男子シングルの日本代表3人の記者会見が開かれた。

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 羽生結弦は、昨年11月のグランプリファイナルロシア大会の公式練習で右足を負傷。4か月ぶりの実戦に「勝ちたいっていう欲求が煮えたぎっている」と闘争心を隠さなかった。羽生に質問が集中するなか、記者から回答を求められた宇野昌磨は「気を遣って質問してくれてありがとうございます」と、その場の空気を和ませた。田中刑事は「(公式練習で)雰囲気にあおられた。適応したい」と挑戦者らしい発言。対照的な3人の会見全文は次の通り。

――世界選手権に向けて何を重点的に練習したか

宇野:この試合に特別練習したことというのはないんですが、シーズン通してやってきたプログラムを「より磨きをかける」という思いを込めて練習してきたのと、より良い結果を求めて練習してきました。

羽生:試合に向けて身体づくりから始めました。足首の状態については、まだ完治ではないのですが、まずは試合に出られる状態に戻すことを重点的にやってきました。いろんな方々のサポートを受けて、いろんな練習をして、試合に出られる状態になっています。

 どんなことに重点を置いてきたかという話からは、ちょっとそれちゃうかもしれないのですが、練習の過程においていろんな方々のサポートをしていただいた。だから、その人たちに感謝しながら滑りたいと思っています。

田中:全日本選手権と四大陸選手権の時の感覚をいかに今回へつなぐかというテーマで練習してきた。その時の感覚をしっかり本番に出せるような練習と、失敗したところもたくさんあったので、そこを重点的に練習してきました。

――自分の求める「100%の状態」と比較して、現時点では何パーセントくらいか。けがから4カ月ぶりの試合。平昌五輪の時とどんな部分が違うか。

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100%の状態と羽生。その理由は。