快便生活を送るには、規則正しい食事と生活、さらに適度な運動と、過度なストレスを避けることが大前提だ。では、どこに気を付けたらいいのか。

 便秘の原因とされる筋力の低下や、腸内環境や自律神経を整えればよいという。 小林医師が開発した自律神経を整えるセル・エクササイズの一つを紹介しよう。

「足首揺らし」は、片足立ちで、足首をつかみ、つかんだ足首をぶらぶらと揺らす。左右12秒ずつでよい。意識を股関節に集中させて、ただゆらゆらさせるだけで、足関節、股関節、腸腰筋も緩む。ほか、おなかをつかんでゆっくりと呼吸をしながら、大きく骨盤を回す動きなどもあり、どこでもすぐに、場所をとらずにできるものばかりだ。

「腸に刺激を与える運動をすることが大前提。おなかをひねったり、温めるのもよいです。お風呂に入れないときは腹巻きをしましょう」(同)

 無理をせずに、深い呼吸とともに、血流を意識した運動がよい。いや、わかっていても、運動が苦手、という人は、どうすればよいか。

「そういう人は、階段を使えばよいのです」

 階段の使用を習慣づけるだけでも違う。そのうえで、もちろん、食事にも気を付けよう。食物繊維を豊富にとることも大切。

「味噌汁。いいですよ」

 運動も食事も必死になりすぎると、今度はそれ自体がストレスになる。義務感を感じず楽しみながら、緩~く続けよう。

 まずは、気にしないこと。「私は健康」と自分に言い聞かせ、リラックスすることが何より大事なようだ。

「便秘の場合は、メンタルが9割。自分で便秘にしちゃっている人が多いんです。だから、いつも患者さんには『何も気にしないでいいですよ』と言っています。便秘はそう簡単には治りません。便秘とうまく付き合うことです」

(本誌・大崎百紀)

週刊朝日  2019年1月4‐11日合併号より抜粋