「ふとんに入ったあと深部体温をストンと下げるためには、体の末端である足裏を寝る前に温めておくことも大事です。足裏が硬く冷たい状態なのは、血流が滞っているから。それを放置していると、体の老化も進んでしまいますよ」

 今枝さんが提唱しているのは、「足裏快眠ケア」だ。

「50代、60代になってくると男女共に、足裏は一層硬くなってきます。これから冬になれば、硬くて冷えた足が原因で眠れなくなる方がもっと増えるでしょう。改善策としては、まず足の各指を横からもんで、ほぐすことです。次に各指の間の『水かき』部分を上に引っ張るような感じでマッサージ。そのあと足裏の胸部に当たる部分をこぶしでほぐしていきます」

 ここまではお風呂に入ったとき、湯船の中で行ってもいい。

「全体重がのっている部分ですから、疲れがたまっていて当然です。もみほぐしたあとは椅子にすわって足指でタオルをつかみ、少しブラブラと動かしてみましょう。足指、足裏をまんべんなく動かして終了です」

 足がじんわりと温まると、体の緊張もほぐれてくる。

「疲れがたまっているときほど、丁寧にケアすることをおすすめします」

(赤根千鶴子)

週刊朝日  2018年11月2日号より抜粋