※写真はイメージ
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3分でできる「ぐっすりストレッチ」 (週刊朝日2018年11月2日号より)
3分でできる「ぐっすりストレッチ」 (週刊朝日2018年11月2日号より)
足裏快眠ケア (週刊朝日2018年11月2日号より)
足裏快眠ケア (週刊朝日2018年11月2日号より)

 急に寒くなったり、急に暑くなったり。不安定な気候が続く中で、睡眠不足に悩まされている人も多いのではないだろうか。若々しさを保つためには、質の良い睡眠をとることが一番だ。ぐっすり眠るコツを、ふたりの識者に聞いた。

【3分でできる!「ぐっすりストレッチ」はこちら】

 ふとんに入っても、なかなか眠ることができない。眠りについても、夜中に何回も目が覚めてしまう。そんな“不眠”の悩みを毎日抱えていると、肌も体も不調を引き起こすもの。この負のスパイラルから抜け出すには、いったいどうしたらいいのだろうか。

「『眠れない』という不快な状況に陥らないようにするためには、『深睡眠(しんすいみん・徐波睡眠)』をよくとれるようにすることです」。そう教えてくれたのは、睡眠専門医の白濱龍太郎さんだ。

 白濱さんは今まで1万人を超える人たちに、睡眠に関する治療を行ってきた。

「睡眠には大きく分けて『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』があります。レム睡眠はウトウトした状態で、浅い睡眠です。反対にノンレム睡眠は、脳と体の両方が休息状態に入った深い睡眠。人間は眠りにつくと、まずノンレム睡眠が訪れ、そのあとレム睡眠に戻ります」

 この繰り返しは約90~120分間隔で起きるという。そしてノンレム睡眠は眠りの深さにより1~3のステージに分かれている。この中でもステージ3のもっとも深い眠りが「深睡眠」だ。

「深睡眠は、眠りについてから4時間以内に多く発生します。一番理想的なのは4時間以内に2回以上『深睡眠』が訪れるようにすることです。そのためには寝る直前に深部体温(内臓等、体の深い部分の体温)を下げることと、副交感神経の働きを交感神経より優位にすることが大切です」

 そこで白濱さんが考案したのが、寝る前の「ぐっすりストレッチ」だ。

「ぐっすりストレッチでは、まず『1分間首もみストレッチ』と『1分間腕まわしストレッチ』で深部体温を上げます」

 それは、なぜか?

「通常、深部体温は自然と夕方にピークを迎え、徐々に下がり、眠りに入ると約1度急激に下がると言われています。しかし睡眠に悩みを抱えている方の中には、深部体温の高低差がつけられない方が多く見受けられます。高低差がつかないと、眠気はなかなか訪れません。だからまず意識的に深部体温を上げておくのです」

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