中国飯店 六本木店。フカヒレ料理や北京ダックなど本格的な中国料理を提供し、40年以上の歴史を刻む名店。日本で黒酢スブタを最初に考案した店としても知られる。同店で圧倒的人気を誇る写真の料理は、芳醇な黒酢の香りが食欲をそそる品。霧島産黒豚の肩ロースをふわふわの衣で包んで揚げ、とろりと甘酸っぱいあんを絡めた。細切りサツマイモのフライのサクサクとした食感との相性もいい。3000円。税・サ別(撮影/大野洋介)
中国飯店 六本木店。フカヒレ料理や北京ダックなど本格的な中国料理を提供し、40年以上の歴史を刻む名店。日本で黒酢スブタを最初に考案した店としても知られる。同店で圧倒的人気を誇る写真の料理は、芳醇な黒酢の香りが食欲をそそる品。霧島産黒豚の肩ロースをふわふわの衣で包んで揚げ、とろりと甘酸っぱいあんを絡めた。細切りサツマイモのフライのサクサクとした食感との相性もいい。3000円。税・サ別(撮影/大野洋介)
霧島産黒豚を使った黒酢スブタ(撮影/大野洋介)
霧島産黒豚を使った黒酢スブタ(撮影/大野洋介)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回はバレリーナ・森下洋子さんの「中国飯店 六本木店」の「霧島産黒豚を使った黒酢スブタ」。

【黒酢スブタの写真はこちら】

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 長年、バレリーナとして舞台続きの生活を送っているなか、ちょっと息抜きして何かおいしいものが食べたいな……というとき、思い浮かぶのがこちらのお店。昔から通っているせいか、リラックスできるんですよね。

 そして席に着いたら、毎回メニューも見ずに注文するのがこの料理。黒豚がふわふわの衣に包まれていて、あんはほどよくコクがある甘酸っぱさで。これがクセになる味なんです。普通はタマネギやピーマンが入りますが、ここはシンプルにスブタが入っているだけ。代わりに美しいサツマイモのフライが敷いてあります。

 バレリーナというと食事制限をしていると思われがちですが、実はそうでもなくて。お酒もほどほどにいただきますし、エネルギー源になるお肉もモリモリ食べますよ(笑)。今もこうして舞台に立てるのは、おいしい食事と周りの皆さんが支えてくださるおかげです。この店のもうひとつの名物といえば、秋に解禁になる上海蟹。今年も今から楽しみにしています。

(取材・文=今中るみこ)

「中国飯店 六本木店」東京都港区西麻布1−1−5/営業時間:11:30~14:00L.O.、 17:00~翌3:00L.O.(日祝は~22:30L.O.)/定休日:なし

※週刊朝日 2018年9月21日号