著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回はバレリーナ・森下洋子さんの「中国飯店 六本木店」の「霧島産黒豚を使った黒酢スブタ」。
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長年、バレリーナとして舞台続きの生活を送っているなか、ちょっと息抜きして何かおいしいものが食べたいな……というとき、思い浮かぶのがこちらのお店。昔から通っているせいか、リラックスできるんですよね。
そして席に着いたら、毎回メニューも見ずに注文するのがこの料理。黒豚がふわふわの衣に包まれていて、あんはほどよくコクがある甘酸っぱさで。これがクセになる味なんです。普通はタマネギやピーマンが入りますが、ここはシンプルにスブタが入っているだけ。代わりに美しいサツマイモのフライが敷いてあります。
バレリーナというと食事制限をしていると思われがちですが、実はそうでもなくて。お酒もほどほどにいただきますし、エネルギー源になるお肉もモリモリ食べますよ(笑)。今もこうして舞台に立てるのは、おいしい食事と周りの皆さんが支えてくださるおかげです。この店のもうひとつの名物といえば、秋に解禁になる上海蟹。今年も今から楽しみにしています。
(取材・文=今中るみこ)
「中国飯店 六本木店」東京都港区西麻布1−1−5/営業時間:11:30~14:00L.O.、 17:00~翌3:00L.O.(日祝は~22:30L.O.)/定休日:なし
※週刊朝日 2018年9月21日号