バイオライトのキャンプストーブは、小枝や小さな薪などを燃やすことで発電する。USBを通じてスマホなどを充電することもできる。

 自転車のタイヤやチェーンなどに取り付ける発電機もある。ペダルをこげばいいので燃料などは不要。災害時に自転車を利用できる状況なら、スマホなどの電池切れの心配がなくなる。

 もっと手軽なのはポータブルのソーラーチャージャー。ソーラーパネルと充電池が一体になったモノ。大きさによって発電能力や値段は異なるが、安いモノだと3千円ぐらいから購入できる。

 手回しの発電機や。その機能が付いた防災ラジオやランタンなどもある。少し疲れるが回し続ければ、夜でもスマホなどで充電可能だ。

 ここからはマイカーを活用する方法を紹介しよう。ほとんどの乗用車は、シガーソケットを電源として使える。USB充電用の「シガープラグ」は数百円でも買えるため、持っている人も多いだろう。家庭の電気製品を接続するための「車載インバーター」は、数千円からそろっている。

 最近のハイブリッド車や電気自動車(EV)などには、コンセントを装備しているものもある。電源コードを差し込めばすぐに電気製品が使用可能だ。

 三菱自動車の「アウトランダーPHEV」は充電用バッテリーをフル充電すれば、一般家庭(約10kWh/日)で約1日分持つ。バッテリーチャージモードでエンジンの発電も組み合わせると、ガソリン満タンで約10日分の電力量を供給できるという。

 トヨタ自動車によると、ハイブリッド車の「プリウス」では、家庭用コンセントがあり、ガソリン満タンで一般家庭の4日分の電力量をまかなえる。そのほか、「ノア」や「アルファード」など最近のハイブリッド車は、オプションを含め、家庭用コンセントに対応している。

 ちなみに、水素燃料電池車の「ミライ」では、水素満タンで一般家庭の電力消費量の約1週間分だ。

 日産自動車の電気自動車「リーフ」も家庭用コンセントを備えており、電源として活用できる。

 停電が起きてから自家発電機や車載インバーターなどを買おうとしても、手に入らないことが多い。今のうちから備えていて、使い方にも慣れておこう。(本誌・浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事