「植物性の商品は、イソフラボンや女性ホルモンを整えるものが入っているため、女性にお勧めすることが多い」と山本さん。
日々の食事で、どのくらいのたんぱく質を摂取しており、どの程度不足しているのだろうか。栄養士のような専門家に相談できるとよいが、自分でもある程度は割り出せる。
栄養計算のできるスマートフォン向けの無料アプリが数多くある。アプリ内のメニューを自分の食事と照らし合わせて選んだり、自分の食事を写真撮影すると人工知能(AI)が解析してくれたりする。不足量がわかれば、どのくらいの量をとるべきかがわかる。
東京都内にある出張型パーソナルトレーニングの「GOALS」で代表パートナー(トレーナー)を務める福田雄基氏は、栄養に気を配るだけでなく、しっかりと運動することの意義を強調する。
「筋力低下を防ぐには、運動するしかない。プロテインはとりすぎると良くないので、自分は筋トレのとき以外は摂取しない」
プロテインはとりすぎると肝臓や腎臓への悪影響が指摘されている。因果関係の解明が難しく、過剰摂取で健康を損なったという明確な事例は聞かないが、代謝に影響が出たとの報告はある。
たんぱく質は体内で合成と分解を繰り返し、余ったものは分解されて窒素になる。不要な窒素はアンモニアに変わり、肝臓で尿素になって腎臓から尿として排出される。その際、たんぱく質を過剰にとると、肝臓や腎臓への負担が大きくなるという。
過剰摂取には気をつけ、うまく活用したい。(本誌・浅井秀樹)
※週刊朝日 2018年8月10日号