「鹿の脳みそも食べた」 人気漫画『ゴールデンカムイ』の作者のこだわりとは (4/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「鹿の脳みそも食べた」 人気漫画『ゴールデンカムイ』の作者のこだわりとは

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岩下明日香週刊朝日
野田サトルさん自画像。野田さんは「顔出しNG」だという (c)野田サトル/集英社

野田サトルさん自画像。野田さんは「顔出しNG」だという (c)野田サトル/集英社

千葉大学・中川裕教授

千葉大学・中川裕教授

アシリパが初めて味噌を食べたシーン。 (c)野田サトル/集英社

アシリパが初めて味噌を食べたシーン。 (c)野田サトル/集英社

野田さんが取材で収集したアイヌ民族の道具。手塚治虫文化賞の贈呈式の会場で展示された(撮影・多田敏男)

野田さんが取材で収集したアイヌ民族の道具。手塚治虫文化賞の贈呈式の会場で展示された(撮影・多田敏男)

 ところが架空の小樽方言を使っていたら、アシリパご一行様が、北海道を移動し始めたんですね。移動した先は、違う方言をしゃべっているわけだから、ちょっとうっかりしましてね、間違えたこともありました。すぐに指摘がきて、コミックスでは修正しています。行く先々でセリフに使っているアイヌ語の方言は変えてあります。

野田 樺太アイヌだとさらに違いますよね。ロシア語やウィルタ語、薩摩弁など、言語にはすべて監修者を付けてみていただいています。

中川 ウィルタ語は樺太の少数民族で、今は数百人しかいない。山田祥子さんという、日本にただ一人のウィルタ語の専門家に監修をしてもらっているということで、改めて感心しました。

大熊 最後にこの先の意気込みを教えてください。

中川 この漫画が引き起こした社会的なインパクトは大きい。アイヌ文化に対して注目が集まるようになった。それがこれからいい方向に行くかどうかは、我々の努力にかかっている。連載が終わったら関心が薄れてしまうことがないように、この衝撃をどうやって継続していくかを考えていきたいと思います。

野田 ゴールデンカムイを描くうえで、北海道にいるあちこちのアイヌの方たちに会ってきました。僕にアイヌの方たちからは、ああしてくれこうしてくれというのは、1回だけしかなかったんです。それは、「可哀想なアイヌは描かなくていいから、強いアイヌを描いてくれ」と。それだけだったんです。

    ◇
 ゴールデンカムイは、2014年に「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載が始まった。単行本は13巻までで累計530万部を突破している。14巻は6月19日に発売予定。4月からTOKYO MXなどでアニメが放送されている。
(本誌・岩下明日香)

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