「スポーツのみならず、さまざまな領域で活用できる。羽生メソッドを伝えるアカデミーを設立すれば、世界中で人気を呼ぶのでは」

 スピーチコンサルタントの永井千佳さんは羽生が紡ぐ“物語”に着目する。

「物語で人を動かすことができる。見る人を引き上げる、類いまれなる才能がある。これはリーダーとしても、非常に大事。人を揺さぶる語りという意味ではスティーブ・ジョブズ、芸術性やエンターテインメント性では映画監督のスティーブン・スピルバーグをも超えるものを感じる」

 過去には「僕は羽生結弦以上でも以下でもない」と自分自身について語った羽生。その言葉を借りれば、世界の頂点に向かい、蒼き彗星は一直線に進んでいるところなのだろう。絶対王者の新しい物語はすでに始まっている。(本誌・上田耕司、松岡かすみ、太田サトル)

週刊朝日 2018年3月9日号

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